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しょうこ随筆

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記事一覧

ヒプマイアニメに広がる困惑に困惑している話

あ、お気持ち短文noteです。

ヒプマイアニメ化おめでとうございます。ありがとうございます。なんか結構ギリなワードとか表現があるんで絶対アニメ化しないと踏んでたんですが無事しましたね。いいことです。

で、ようやく一話を観ましたが、私の感想は

カレー屋でカレー頼んだらものすごく美味しいカレーが出てきた!ありがとう!めっちゃ美味しい!

これに尽きます。このnoteは感想文ではないので、私の感想

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私が夢女だった頃(あるいは嫌われ夢女の一生)

私が夢女だった頃(あるいは嫌われ夢女の一生)

今までのnoteで散々「恋愛感情がわからない」「ヘテロセクシュアル気持ち悪い」などと言い散らかしている私であるが、実はそのような記事をしたためながらいつも良心の呵責のようなものに苛まれていた。
というのも、30年と少しの生涯の中で、一度だけ「あれは激しい恋だった」と呼べるような経験をしたことがあるからだ。

ただし相手は実在しなかったのだが。
そう、私は夢女であった。それもとびきり面倒臭いタイプの

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デザイナーはアーティストではない

デザイナーはアーティストではない

最近TwitterでローソンのPB商品のパッケージデザインについての話題を見かけるようになって、ちょっと看過できない部分があったので書いておくことにする。

デザイン≠アート言ってしまえばこの記事で言いたいことはこれに尽きる。

前述のローソンの件について、Twitterで散見される意見は概ね以下のようなものであるように思う。
・均整は取れているが、商品が判別しづらい。
・上記に関連して購買意欲を

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セックスはダサい

唐突なんですが。
セックスってダサくないですか?

性交渉そのものがダサいと言っているわけではない。子を作る営みそのものを否定するわけではない(もっとも、最近アンチナタリズムに帰依したので子作りは非倫理的行為だと思ってはいるけれども)。

人体の上にかぶさって腰を振るという動作がまずダサい。あまりにも無様である。
受け身のほうは受け身の方で、股を開いているポーズがもうダサい。オムツ替えの赤ん坊かよ

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西加奈子『サラバ!』(読書感想文)

西加奈子『サラバ!』(読書感想文)

西加奈子は饒舌な作家である。
ひとが隠しておきたいと思うような、みっともない、みじめだ、格好悪い、そういった感覚を呼び起こすようなものを、無残にも克明に描いてしまう。たとえば本作『サラバ!』では、「映画や音楽に精通している僕の誇らしさ」「美しい女性を恋人にしている僕の自尊心」といったようなものがそれだ。それらは、そう正直に告白してしまうことが憚られるような——つまり、ひとをいたって「きまりの悪い」

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性に関する記述が曖昧で困る件

タイトルの通りで、それによってレズ困っちゃうよ、ていうかそもそも性に関することについてちゃんとオープンにしようよ、ってな話なのですが。

なんやかやあって、今日は婦人科に行ってきた。病院はどこもそうだが、初診のときには問診票というものに記入する必要がある。
問診票にはこんな項目があった。

「性交経験 あり・なし」

ここで私はちょっと困った。男性と性交した経験はないが、女性とならある。女性どうし

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アセクシャルの素朴な疑問

前にもnoteで言及しているのだが、私はアセクシュアルである。つまり、恋愛感情や性的欲望を恒常的に他者に対してもたない人間だ。

(もっと細かく言うと、恋愛感情を持たないのが「アロマンティック」、静的欲望を持たないのが「アセクシュアル」で、恋愛感情はあるが性的欲望を持たないのは「ロマンティック・アセクシュアル」恋愛感情も性的欲望も持たないのが「アロマンティック・アセクシュアル」で、恋愛感情がなく性

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この国で「女性」として生きるということ

私は自認の上では男性でも女性でもないのだが(Xジェンダー、などと呼ばれる)、女物を着ているし、化粧もする。単純に女性向きのファッションの方が可愛くて好きだというのと、あとは体格的にサイズが合うからくらいの理由からである。要するに、男でも女でもないが女装して日々生きていると思ってもらえればいい。

女装して生きるということには、非論理的ではあるが必然的に、「女性」とみなされ、「女性」としての扱いを

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自己肯定力の低いあなたへ

自己肯定力の低いあなたへ

あなたは今、悩んでいる。近頃自己肯定ということばがよく聞かれるようになったけれど、おそらく自分はその力が低い、と。
とにかく自分に自信がない。どんなに理路整然と考えたすえの結論であろうと、どんな後ろ盾があろうと、どこか自分の考えがまちがっているのではないだろうか、あの人が正しいのではないか、という疑念に囚われている。

よく言われるのは、子どもの頃に親の愛情を享受できなかった、という話だが、あなた

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ペンは剣よりヒプノシスマイク

ペンは剣よりヒプノシスマイク

ヒプノシスマイクというコンテンツに手を出し始めている。
公式サイト(のdescription…要するに、グーグルで表示される概要文)に「男性声優キャラによるラップバトルプロジェクト」とある通り、男性声優12人がそれぞれキャラクターに声をあててラップ曲を歌ってぶつけ合い、それで勝負を重ねていく…という展開のコンテンツである。そもそもラップでバトルって何だ、ようわからん、という方は申し訳ないがここで脱

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デザイナーをやめた話

デザイナーをやめた話

「好きなことを仕事にする」ということは少し危険だよ、というお話。

肩書きが曖昧である。数ヶ月前に「デザイナー」をやめてしまったからだ。

私は修士課程卒業とともに、「デザイナー」という肩書きの社会人になった。
本当は博士に進みたかったのだが、経済的理由からそれを断念した。新卒でいわゆる「就活」ができるのは修士卒までであり、博士課程に進んでしまうと(原則的には)そのまま研究者としてのキャリアを積ま

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コスプレと身体と、あとなんか

※twitterのコスプレアカウントに連投したものをコピペしてちょっと編集しただけのものです。備忘録。

面白いと思うのがwikipediaで「男装」と「女装」がそれぞれ独立ページになってる言語って日本語とあと数カ国語しかないし、内容の充実度で言えばその数カ国語と日本語ではかなりの開きがあること(もちろん日本語版が充実している側)。 分けられずにまとめて「異性装」としている言語がほとんどなんですよ

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うつ持ちにとっての「死にたい」ということ

一個前のnoteで本当に死にゆく人のことについて書いた後に非常に不謹慎かつ不穏なんですけど。

ふと仕事中に「死にたい」と思ったので、「死にたい」でググってみたところこんな記事を見つけた(余談だが、「死にたい」でググると検索結果より頭に命の相談ダイヤルの番号が出てきてややウケるのでやってみてください)。

うつの人の“死にたい”は“からあげ食べたい”に近い 感覚のギャップ描いた漫画が「わかる」

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コスプレのモチベーションって何だろう

コスプレのモチベーションって何だろう

私はオタクである。そしてコスプレイヤーでもある。だから色々なキャラクターのコスプレをする。とても楽しい趣味の一つだ。
けれど未だによくわかっていないことがある。
コスプレをするモチベーションって、どこからくるのだろう。

改めて考えているのにはわけがある。
私はいま、コスプレの写真集をひとつ、作ろうとしている。

私のnoteをご閲読くださっている方はおそらくニンジャヘッズの方が多いと思うので、先

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