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『家族の物語』ということ/リメンバー・ミーを見た夜に。

金曜ロードショーでリメンバー・ミーが放送された。

とくに楽しみにしていたわけでもないが、夕食後に母と一緒に見始めたら、これが、驚くほどに面白い。すごくいい映画だ。見終わるころには、もっと早く見なかった自分と、『いいぞ』って教えてくれなかった周囲に腹を立てながら涙ぐんでいた。
嘘、マイフレンズたちは『いいぞ』って呟いていたような気がするので、やっぱり全面的に私が悪いです。

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音楽がとてもよかった。音楽の良さと、映像の美しさ、わくわくして優しいストーリー、全部が合わさった作品ではないだろうか。

日本語版のミゲル役の声優をつとめたのは、当時まだ13歳だった少年というお話を伺い、その才能と瑞々しい歌声に拍手を送りたい気持ちだ。拍手の代わりにgoogle play musicでサントラをぽちりました。

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きっと、この素晴らしい映画はあちこちで素晴らしいぞと様々な感想がやりとりされているだろう。なので、今日さっと見ただけの私がなんやかんやいうことはないんじゃないかな。
と、言うのは逃げです。良いものに『いい』以外の言葉をひねり出すのって、難しい。これは個人的な課題です。頑張ります。

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なので、ここでは、自分が普段思っていることについて、『リメンバー・ミー』を見ながら再度考えたことを書こうと思う。

『リメンバー・ミー』は家族の物語だ。あったこともない、顔もなにも知らない、だけれども自分の線を辿っていくと辿り着く、そういう家族。

現代社会において、家族のつながりを神聖視することには、様々な問題がついてまわる。例えば、本作ではミゲルは音楽が好きなことを、家族のルールによって制限されている。現実でもいわゆる『毒親』という言葉に代表されるように、両親や家族、親戚に縛られる構図はあちらこちらで見かける。「家族のみが頼り」「家族愛はすばらしい」という言葉で傷つく人も、たくさんいるだろう。

実際、家族とはすばらしいの一言で済ませられるものではない。様々な家族ならではの問題を抱えている。「それでも家族だから」で解決できない問題は多くて、ともにいない方がよい場合もある。

結婚の形態や生きるという形態が変化していく時代にあって、家族とはなんなのか、それについて再定義していく必要が出てくるのではないだろうか。そんな中で、家族を語るためには、配慮するべき問題が多く、ひとくちでは語れない。

それでも、あえて言うならば、「家族」とは自分の「原点」なのではないかと、私は思う。そして、人とは生きている限り「自分は何者なのか」を探す生き物である。と思っている。

つまり、「家族」とは自分は何者なのかという問に対する、ひとつの答えになるのではないだろうか。

それは、本作のミゲルのように血のつながりによる才能だけではない。
生まれた環境、どこで成長したのか、どんなものを見て、誰と過ごしてきたのか。そのすべてが家族であり、原点である、ということではないかと思う。

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うーん、まとまってないなあ。これ、たぶん伝わってない。というか自分の中でまとまってない。

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例えば、私の両親は本が好きだ。特に父親は歴史系の本をいつも読んでいるし、母は絵本をたくさん与えてくれた。
そう思えば、私が文学を志したのは、必然かもしれない。

さらに言えば、私の祖父は昔短歌をたしなんでいたらしい。これは、最近知ったことなのだが、自分が和歌を専攻していることと、不思議と血のつながりを感じる。

私はお菓子を作ったり、裁縫をしたりするのが好きだ。あまり上手ではないが。これは、完全に祖母の影響である。仕事で忙しい母の代わりに、祖母が幼いころ面倒を見てくれた。そんな祖母の後ろ姿が好きで、自分もそうなりたいと思っている。

  〇

こういう風に、人にはそれぞれ家族の物語がある。家族、という呼称がピンとこなければ、故郷とか、幼いころの記憶でもいい。とにかく、自分を作り上げているものたちのこと。

  〇

そういうことを、人は知りたいと思うんじゃないかな。
私が古典に魅力を感じるのも、結局はそこなのだと思う。
自分の原点を皆知りたいのだ。そして、何者なのかを見つけたい。

それが、古典でも、音楽でも、科学でも、歴史でも、芸術でも、そして家族でも。

そんなことを、日々考えている。

  〇

うーん、まとまってないし、たぶん伝わってない。
いいや、今日のところはメモ書き程度で。ぐだぐだでごめんなさい。

〇下宿を無事引き払ったので、お祝いのケーキを食べました。めちゃんこ美味しい。最高。

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〇沈丁花の花が、すこしずつ咲きはじめました。今日は暖かかったからね。

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