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「北海道カーリングツアー」概要発表! 8〜9月に道内4ヵ所で開催

6月16日に北海道カーリング協会により、2022年度から新設する「北海道カーリングツアー」の記者発表があった。

昨年まで道内各協会によって個別に開催されていた「どうぎんカーリングクラシック(札幌市)」、「アドヴィックスカップ(北見市常呂町)」に加え昨年、コロナ禍で第1回が中止になった「アルゴグラフィックスカップ(北見市)」、さらに新設される「稚内みどりChallenge Cup(稚内市)」の4大会が1つのツアーとして開催されることになった。
それぞれ賞金を設け、世界カーリング連盟ツアー(WCFT)ポイントが付与される大会とする。
北海道カーリング協会は、北海道におけるカーリングの普及、国内カーリング選手の強化育成、ならびに選手の競技力向上を目指し、 さらに世界トップレベルの大会出場に向けたツアー化を目指す世界ランキングに繋がる大会を目指すという。
海外のトップレベルのチーム・選手が参戦しやすくするため、個別に設けていたレギュレーションの統一を図り、海外ツアーが本格化する直前の8月から9月に開催時期を集中するよう調整した。
北海道新聞の報道では「将来的には海外チームの参加を促し、大会自体のレベル向上も視野に入れる」とあるので、コロナ禍の影響がある今年はひとまず国内チームのみが参加する形になるかもしれない。
各大会と、開催期間は次のとおり。

① 8月4日(木)~7日(日)
「どうぎんカーリングクラシック」(札幌市/どうぎんカーリングスタジアム)

②8月18日(木)~21日(日)
「稚内みどりChallenge Cup」(稚内市/みどりスポーツパークカーリングホール)

③9月1日(木)~4日(日)
「アルゴグラフィックスカップ」(北見市/アルゴグラフィックス北見カーリングホール) ※女子のみ

④9月8日(木)~11日(日)
「アドヴィックスカップ」(北見市常呂町/アドヴィックス北見カーリングホール)


ロコ・ソラーレが北京五輪で銀メダルを獲得し、平昌五輪に続いて大きな話題となったが、カーリング界としては「4年に1度話題になるだけではいけない」という危機感があり、国内の選手登録者の45%を占める北海道協会が先陣を切る形で夏のツアー開催に動いた。
国内のトップチームとしては、これまで単なるシーズンの前哨戦的な位置付けで参加していた大会が、新設の大会が加わりレギュレーションを統一してツアー化することで、秋以降の海外ツアーに参加するためのステップアップ大会として出場する価値があり歓迎していると思われる。
各種大会での日本チームの活躍があり、また複数の日本のチームが世界ランキング上位に食い込んだ実績もあることから、海外チームもシーズン当初に日本に遠征して国内強豪チームと手合わせするのは強化につながるとみてくれるだろう。
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)北海道とホクレン農業協同組合連合会が北海道カーリングツアーのスポンサーとなり、大会をサポートする。
NTT東日本北海道は主に、現地からの動画配信などで協力するという。ここ数年はYouTubeなどでの配信が充実し、5月の日本選手権はNHK BS1で中継されない試合はYouTubeで配信して全試合が視聴可能だった。
これまで国内の多くの大会は各協会のスタッフやフリーアナウンサーの方々による手弁当の協力で行われていたようだが、NTT東日本北海道のサポートは中継の安定化の心強い味方だし、これを機会に配信出演者への待遇なども明確化したら良いと思う。
日本を代表するチームの海外遠征や日本選手権出場チームには、全国農業協同組合連合会(JA全農)が食事や競技中で摂る果物などをサポートしていて、日本選手権では全農が大会スポンサーになっている。
おそらく同じ役目をホクレンが担うことになると思われ、北海道の美味しい食事や果物を、選手たちは堪能しながらプレーすることになりそうだ。
4大会とも参加するチームがあるかどうかはわからないが、カナダでは毎週のように大会が行われていて、中1週や2週続けての大会参加は当たり前であり、遠征日程に慣れるというメリットもある。
サイクルロードレースのツアーオブジャパンやJプロツアーでは、開催地のホストチーム制があるが、同様に開催地を本拠地とするチームがホストになるのも良いのでは。ツアーオブジャパンでは、開催地と縁がなさそうなチームがホストになっていた例もあり、道外のチームがホスト役になってもいい。チームの知名度アップにも繋がると思う。
なお、アルゴグラフィックスカップのみ女子だけの大会なのは、会場のアルゴグラフィックス北見カーリングホールが3シートのため、男女同時開催が難しいから。それならば、将来的には稚内と北見の間の週で、名寄や帯広あたりで男子のみの大会を開催してもいいのではなかろうか。トップチームの戦いに直接触れる機会は多ければ多いほうがいい。
配信が充実するのはありがたいが、やはりテレビ中継もあればなお良い。テレビメディアの協賛を得るなどして準決勝、決勝くらいは全国で視聴可能な中継があればと思う。
8、9月にツアーができることで、例えば今月開催のアイスリンクメモリアルカップ(盛岡市)などの大会も、前哨戦として注目度が上がる可能性があり、好影響があるだろう。
いずれは全国規模のツアーに拡大して、最終決戦は新横浜の大きな会場で有観客で⋯ と妄想は膨らむが、まずはなんといっても初年度は手探り状態での開催となり、実施することで課題も見えてくると思う。コロナ禍はまだ収まってはおらず、万全を期してツアーが成功することを祈りたい。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。