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日本カーリング選手権大会の競技形式が決定!

6月27日、日本カーリング協会から、日本カーリング選手権大会の2023-24シーズンからの競技形式についての発表があった。解説を加えながら変更点を見てみよう。

1.出場チーム(計10チーム)
 1)地方ブロック代表チーム 5チーム
   (北海道・東北・関東・中部・西日本 各1チーム)
 2)前回優勝チーム 1チーム
 3)前回準優勝チーム 1チーム
 4)強化委員会推薦チーム 3チーム

4)は、WCF(世界カーリング連盟)の世界チームランキング上位チームとする。
当該シーズン2大会までのポイントと合わせて、前年シーズンのポイントの75%が反映するランキングが、決定される期間の最終日の順位を基準に決定する。(2022-23シーズンにおいては2022年10月4日の順位に相当)
ここで、発表では次のリンクが貼ってあるが、これはワールド カーリング チーム ランキング システム (WCTRS) のポイントの計算方法についてで、日本語に訳して読んでもわかりにくい。

計算された結果のランキングが、定期的に日本協会から発表されればありがたい。なお、WCFの世界チームランキング決定の計算方法等に変更があった場合は、強化委員会推薦チームの決定方法を再度検討することになるという。

ここで、これまでの出場資格の変遷について見ていこう。出場資格は結構短いサイクルで変更が行われている。
例えば、「前年度優勝チーム」は、最近では2012-15年には出場していないし、「前年度準優勝チーム」は、2017年と2020年以降に出場資格に含まれている。
また、「北海道ブロック代表」の枠は2019年までは3あったが、2020年より他のブロックと同じく1となった。
さらに、かつては「開催地推薦」枠があったり、年によっては「日本代表」枠、さらに2020年では「WCT最上位」枠、そして各ブロックの準優勝チームが日本選手権前日に集結して争う「ワイルドカード」枠が2020年に1、2022-23年には2あった。
ワイルドカード枠は、参加チームの負担が大きく、廃止されたようだ。
これまで、各大会に参加したチーム数は2021年が7で、その年以外は8〜9だった。したがって、10となるのは初めてのことである。

2.競技方式
  競技は、一次予選リーグ(2グループ)、二次予選リーグ(1グループ)、プレーオフ(決勝トーナメント)で構成される。

 1)一次予選リーグ
   ・5チームずつの2グループで実施する。
   ・グループ毎の総当たり戦を実施する。

 2)二次予選リーグ
   ・一次予選リーグ上位6チーム(各グループ上位3チームずつ)で実施する。
   ・総当たり戦を実施する。ただし一次予選リーグとの同一対戦相手については、試合を行わず、一次予選リーグでの試合結果を持ち越す

 3)プレーオフ(決勝トーナメント)
   ・準決勝 二次予選リーグ2位と3位との対戦。
   ・決勝  二次予選リーグの1位と準決勝の勝者との対戦。

これまでは、予選リーグがラウンドロビン方式でまず全チーム総当たりで戦い、上位4チームが決勝トーナメントに進出。
決勝トーナメントはページシステムを使った。プレーオフでは
 ①予選の1位と2位が戦ってその勝者が決勝に進出し、敗者は準決勝へ
 ②3位と4位が戦い、勝者は準決勝へ、敗者は4位が確定
そして準決勝の勝者が、先に決勝進出を決めたチームと日本一を争う。
というわけで、9チームが出場した年では、予選リーグで8試合、決勝トーナメントで最大3試合、合計11試合を戦うことがあり、場合によっては、予選、プレーオフ1位対2位、決勝と同じチーム同士の対戦が3回あるケースがあった。
例えば、2023年の第40回大会の男子では、‪SC軽井沢クラブと北見協会(KiT CURLING CLUB)が3回対戦した。

新しい競技方式ではどうなるか、シミュレーションしてみよう。

①一次予選リーグ
 ここは5チームずつの総当たり。その結果がこうなったとしよう。

各ブロックの上位3チームが二次予選リーグへ

二次予選リーグは、太字で示したように、一次予選リーグとの同一対戦相手については、試合を行わず、一次予選リーグでの試合結果を持ち越すので、各チームの試合数は3試合となる。

二次予選リーグは、異なるブロックの3チームと試合を行い、②③との対戦結果は一次予選リーグの結果を持ち越す

Aブロック1位の○○クラブを例にとると、Aブロック2位の△△協会、3位のチーム□□とは対戦済みで、その試合結果がここに反映され、試合は行わない。Bブロックの1位チーム**、2位☆☆協会、3位チーム※※と対戦する。
もしAブロック1位でも、一次予選リーグで2位と3位に負けたりしていた場合、苦しくなる。

ここまで、二次予選リーグ進出チームは等しく7試合戦ってきたことになる。
そして、二次予選の2位と3位がまず準決勝で戦い、その勝者が決勝で二次予選1位チームと日本一を賭けて戦う。
昨年までは最大11試合戦うチームがあったが、次の大会からは8〜9試合と試合数は減少することになり、同一チームの対戦は最大2回となる。

以上、日本カーリング協会の発表に基づいて、解説を加えてみたがご理解いただけただろうか。
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地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。