見出し画像

コロナ禍のなかのばんえい競馬

22日には帯広競馬場を訪れていた。"帯広三部作"の締めはばんえい競馬の話題を。

ソーシャルディスタンスを守って

場内のあちこちに目立ったのは床に記された足跡。たとえば、エレベーターの中もこんな感じになっている。

画像1

1度に乗れる定員は3人。大相撲のこれより三役の土俵入りみたいな立ち位置だ。勝馬投票券の機械の前なども同様で、間隔を開けることがあちこちで求められていた。

場内でもうひとつ目立っていたのは、手指用の消毒液が入ったボトル。

画像2

そして、今後他の競馬場でも導入されるかもしれないのが、このカゴ。

画像3

「新型コロナウイルス感染予防対策のため、使用しなかったマークカード、鉛筆はこちらに入れてください」

ふだんなら、多めにつかんでしまったマークカードはそのまま戻したり、鉛筆も使い終わったら元に戻したりしがちだが、感染予防のため戻さずにここに入れてということだ。
一定の時間ごとに、たまった中身は回収していたようだが、感染予防を徹底するために同様の対策を取る競馬場はほかにも出てくるかもしれない。

レースでも大声は出さず⋯

9Rで、第2障害からゴールまでを撮影してみた。

観客が追いかけるように移動する姿は以前と変わらずに見られるが、大きな声は出していない。「がんばえー!」と声援を送る子供もおらず、騎手が馬に気合を入れる声が時々響く程度だ。ただ、ゴール後はつい自分が買った馬がどうだったとか、感想を話しがちではあるようだ。

画像4

ふれあい動物園は午後5時に閉鎖されるので、夜間に訪れることはできない。あと、いつもなら全レース終了後に競馬場から帯広駅まで出ているシャトルバスも運行を休止している。また、タクシーを呼び出せる直通電話も使用禁止になっている。路線バスは逆方向ならまだ間に合う(21時12分発がある)が、帯広駅方向のバスは20時すぎで運行を終了しており、最終レースまで現地にいた場合、勝ち負けに関係なくオケラ街道を歩くかタクシーの行列に並ぶかの二者択一を迫られる。

逆に考えれば、それ以外は今まで通りのばんえい競馬。中央競馬で無観客開催が続いているだけに、多少きゅうくつではあるけど、馬が頑張っているのを間近に観られるだけでもありがたいことである。

食堂は通常営業中

1階の食堂は通常営業中だ。食事用のテーブルでは間隔を開けて座るようになっているが、今までのように座って食べることができる。
今回は新メニューのチャーシューチャーハンを楽しみにしていたのだが、残念ながら売り切れ。プランBで、帯広競馬場名物の「カレーラーメン」にした。「元祖」を名乗るくらいに歴史が古く、メニューに登場したのは昭和49(1974)年という。

画像5

やや硬めで歯ごたえのある中太麺に、カレーとしょうゆ風味のスープが絶妙に合う。私が券売機でチケットを買って待っていたら、前後5人が皆ラーメン待ちで、そのうち4人がカレーラーメンだった。何度でも食べたくなる人気のメニューだ。
その他、うどんやそば、ザンギなど安くて豊富なメニューがウリ。古き良き街食堂の風情がある競馬場の食堂でまったりするのも楽しい(長居は店の迷惑になるので慎まなければいけないが)。
もうひとつ、名物なのが砂糖がけのアメリカンドッグ。

小久保さんのツイートでもわかるように、北海道の定番⋯ ではなく、道東の定番。網走の祭りの屋台もこれで(フレンチドッグという名称でも売られている)、砂糖がけで育った人としては美味しさが伝わらないのがもどかしい(笑)。

この先も感染防止を最優先に

折しも、24日の川崎競馬が騎手の感染判明により開催中止になり、観客を少し入れての開催の試みがつまずいてしまった。
中央競馬だけでなく、地方競馬でも未だに無観客開催のところがあるように、密になりやすいギャンブル場は感染対策をしっかり取らないと観客を入れての開催は続けられない。
この日の入場者数は1,719名だった。翌23日は1,831名、月曜日の24日は1,081名。混雑感はなく、レース中の客の移動もスムーズで、この程度なら密は避けられ、問題ないように感じた。
有観客開催が続くためにも、帯広の観客は、その現状を受け入れて、今後もマスクを着用し、こまめに手指を消毒しながら観戦するよう心がけて主催者に協力すべきだと思う。
ちなみにこの日の戦果は乏しく、5レースでほぼ元返しが1つ当たった程度。宿泊場所をネットカフェに変えるなどしてマイナスを圧縮したが、次回は"当座預金の引き出し"に成功したいものである。

おまけで「なつぞら展」を紹介

帯広の大きな話題といえば、昨年NHKの朝ドラになった「なつぞら」。NHK帯広放送局の大きな外看板は今も「なつぞら」のままだし、帯広駅エスタ東館2階では現在も「なつぞら展」を開催中だ。

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

中身は見られないものの、各週の台本が展示されていたほか、出産シーンで実際に使われた牛の人形や菓子の小道具などが展示されている。
さすがにもう食べ物系のお土産は販売されていないが、Tシャツなどの衣類はまだ販売していた。
時間は9時から18時で、9月30日まで。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。