関わりすぎな親の問題〜発達障害グレーゾーン児の思春期の支援〜

お疲れ様です。
東京都世田谷区用賀中町の発達障害グレーゾーン児の子育てお悩み相談オフィス世田谷のゴリッキーこと松本力哉です。

本日は、発達障害の思春期の支援、関わりすぎな親の問題というテーマでお話をします。あるご相談へ回答する形でお話してきますね。

個人情報保護のため、内容を加筆修正してお話します。

【ご相談】
中3の息子の勉強のことで悩んでいます。
いくら言ってもなかなか家庭での勉強に取り組めず、放っておくと椅子に座ってボーッとしているだけです。
どうしようもないので、母親の私が勉強に付き添っています。本当は付き添うのはやめて本人に任せたいのですが、仕方ないです。テストで平均点くらいを取れるくらいになれば、付き添いは辞めたいと思っています。
息子に関わる毎日は大変でストレスも大きく、私自身が更年期で体調を崩しがちです。
効果が出ているのかは定かではないのですが、今は塾だけは休まず通っています。塾の先生から、英語と数学のワークをやるように言われていますが、全部はやることができないので、わたしが問題の量を減らしています。
また、息子はサッカー部に所属していて、そのせいで勉強の時間が取れないので、できればやめて、勉強をして欲しいと思っています。息子は身体の動きがぎこちなく、運動が苦手で、サッカーの個人レッスンを受けてもいっこうに上達しませんでした。

勉強と部活について、アドバイスをお願いします。

【回答】
もちろん、おっしゃるように、お母さんは頑張っているし、体調を崩すほど熱心に子育てに関わっていて、ありがたい限りだとは思います。

ただ、関わり過ぎなところが問題のようにも思うので、その部分をどう和らげていくかを工夫する必要があると思います。

塾に休まず通っているところは肯定的に息子さんを評価してあげてもいいし、塾に行くだけ偉いとも言えます。

勉強をどうすればいいか、部活をどうするか、わたしの意見を聞きたいということですね。私の考えを伝える事はできるのですが、お母さんはそれを聞いてどうされるおつもりなのでしょうか？これまで通りに、熱心に子育てに関わっていくおつもりですか？お母さんがとてもお子さんのことを思って、愛情と手をかけて育ててくださっていることはとても感じられます。一方で、中学に上って、だんだんと、距離を取って子供を育てる役割から、サポートし、支える役割に変えていく必要もあるのではないかと感じています。この点に関しては、どのようにお考えですか？

一度、わたしからのアドバイスは保留して、ベースとしての方向性を整える必要があるのではないかと感じますが、いかがですか？

結局のところ、「勉強ができない→せめて平均点は取らせないといけない→勉強教える」となっているわけですよね。サッカー部の件も同じで、「運動ができない→時間がもったいない→やめさせる」となっているように思います。

いずれもお母さんが前面でプレーしようとしているんですよね。本人の人生なので、わき役は引っ込んでいた方がいいですよね。主役を子供から奪うのではなくて、名わき役として輝く役割をお母さんには担って欲しいように思います。

その上で、適度な距離を保って何をするかですが、勉強については、まずは、本人にどんなサポートをして欲しいか聞くべきだと思います。見張っていて欲しいのか、どんどん口を出して欲しいのか、勉強法について具体的にアドバイスして欲しいのかなどですね。

本人が望んだら、具体的な勉強法をアドバイスしてもいいということになると思います。

ただ、どれほど有効なアドバイスも、息子さん本人が望んでいないのにしても意味は無いので、本人の意思を確認してからということになるかと思います。

部活も、親が口を出すことではなくて、本人が決めることですよね。もちろん、父兄の役割が面倒だからいやだとか、親が親の立場を表明するのは、悪くないかと思いますが、「やめた方がいいんじゃない」「やめたいんじゃない」「やめたら勉強できるし…」のように、本人の立場を親が決めない方がいいですよね。

本日は、発達障害の思春期の支援、関わりすぎな親の問題というテーマでお話をしました。思春期の子どもをもつ保護者の方には、グサっときた方もいるのではないでしょうか？どうか参考になさってください。

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