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地域CL金沢ラウンド2日目レポート

金沢会場2日目は刈谷がFC徳島に、福井が沖縄に勝利し共に勝ち点4で並んだ。得失点差で福井が首位に立つ。勝ち点3で沖縄が3位、勝ち点0のFC徳島が4位。明日、刈谷と福井は勝てばグループ首位かワイルドカードかによらず決勝ラウンド進出が決まる(明日高知ラウンドで高知とお京都の直接対決が引き分け勝ち点7で並んだとしてもお京都が得失点差で刈谷・福井を上回れないため)。


FC刈谷5ー2FC徳島

寸評:刈谷が打ち合いを制して今大会初勝利を挙げた。8分、カウンターの流れから秋月のゴールが決まりFC徳島が幸先良く先制するが8分後に刈谷がPKを獲得。これを中野(裕)が冷静に決めて同点に追いつくと44分に再びPKを獲得。このプレーで國分が2枚目の警告で退場となる。中野(裕)がこの日2本目となるPKを決め勝ち越しに成功すると、その1分後には佐藤が相手GKのクリアボールを拾ってロングシュートを突き刺す。後半も50分に佐藤がPKを決め引き離すが徳島も攻める姿勢を失わず74分に奥村のゴールで1点を返す。それでも数的優位の刈谷は89分に右からのクロスに中野(翔)が合わせトドメの5点目。FC徳島は1試合で3つのPKを献上する等、要所で甘さが見られ痛恨の連敗となった。

FC徳島:尾上勇也監督
「前半先制点を早い時間帯で、昨日の反省点を生かしてしっかり取れたというところはチームとしてプラスになるんですけれども、そこからの試合運びだとか同点になってからの試合運びという点ではまだまだちょっと力の差があったんじゃないかなというのは正直感じてます」
「PKでの失点は仕方ないという風に片付けてしまったらそれまでなんですけど、その前の時点で分析をしてたところにボールが入って来た段階で相手の攻撃の芽を摘んでおけばPKにまでは至らなかったと思うので。その点に関しては反省すべき点だと思ってます」
「攻撃の面では変わらず後ろから前線へという風な形で大事にボールを繋いでっていう風なサッカーをやっている中で、点に繋がったというのは彼らにとっても自信になったんじゃないかなと思います。ただ、得点するだけでは勝てないので、失点の部分でも少なく出来るように取り組んでいく必要があるんじゃないかと思ってます」
「相手のサッカーを見るにあたって、縦への早い攻撃、7番(中野裕太選手)への縦へのパス、そこから攻撃を組み立てるチームというのはある程度分析の中で出てたので、そこを抑えつつ僕らのサッカーというのはもちろん縦にも早い、横というかサイドチェンジを主にサイドから起点にという風な形で1年間チーム作りをしてきたので、前線の選手に攻撃人数をかけられるようにという風にやってきました。今日の試合に関しては、攻撃に転じたときにバイタルエリアのスペースを前の3枚でどうにか使おうという風にやった結果、良い部分も出たんですけどそこをまだまだ徹底しきれてなかったなというのが正直な感想です」
Q.ハーフタイムの指示は?
「僕らには勝つしか道はなかったのでなんとしてでも最初の10分で1点取って逆転するぞという風な声かけはしました」
Q.明日への意気込みを。
「2連敗しちゃったこともあって決勝リーグに進むのはもう可能性としてはゼロになってしまったんですけど、意地というかプライドを持って。最終戦消化試合ではなくて3敗で徳島に帰るわけにはいかないので、しっかり最終戦勝ってまた来年に繋げたいと思います」

FC刈谷:ビラ・ヴェイガ監督のコメントは収録できませんでした。誠に申し訳ございません。


福井ユナイテッドFC6ー1沖縄SV

寸評:福井が6得点の大勝でグループ首位に躍り出た。序盤から足元で繋ぎつつシンプルに前線の2枚を使っていくと、11分、沖縄SVが負傷で1人足りなくなった隙を突いて金村が先制点を挙げる。17分にCKから安藝が頭で叩き込み沖縄SVが同点に追いつくが、その僅か5分後に関からのパスを山田が流し込み勝ち越しに成功。これで勢いに乗った福井は36分に蔵田、ATにも金村が得点を挙げ、3点リードで折り返す。後半もシュートの嵐を浴びせる福井は相手GKの好セーブに遭い中々ネットを揺らせなかったものの、86分PA内の混戦から得たPKを石塚が決め追加点。ATには中盤でのボールカットから御宿がダメ押しの6点目。シュート数でも19対4と圧倒的な試合運びを見せた。

福井ユナイテッドFC:望月一仁監督
「今日は本当に自分たちで持ち味を出せるように、勇気を持って戦うっていうところは良かったかなと思います」
「もう2〜3点取らないとしょうがないので。点取らないと勝てないので、点を取りに行くぞということで攻撃的な選手で勝負しました」
「より相手のコートでサッカーをしたいと思ったので。昨日はあまり深くまで入れなかったので今日は深くまで入れて良かったと思います」
「結局まだ何も掴んでないし始まってもいないので、しっかり自分たちらしさで戦って最終的に結果を出したいなと思います」

福井ユナイテッドFC:金村賢志郎選手
「昨日引き分けた刈谷が(今日の第1試合で)得失点差プラス3で勝ったので自分らはそれ以上取ろうという気持ちで試合に臨んだんですけど、チームを勢い付ける1点目が取れたのは良かったと思います」
「昨日は自分途中から出てて(好機でシュートを打てず)監督にもっと思い切って自分で行けと言われていたので今日はトラップして思い切り振り抜いたら良いところに行きました」
「1点目はすごい綺麗に決まったと思うんですけど2点目みたいな泥臭いゴールが決められるのがFWとしては結構大事かなと思うので。あれも3ー1より4ー1、刈谷の(得失点差)プラス3に前半のうちに並べたのが良かったと思います」

沖縄SV:高原直泰選手兼任監督
「相手のやってくる、ハッキリとある程度前の2トップの所にシンプルに入れてきて、というところというのを自分たちが対処できなかったかな、と。そういった中で自分たちの交代というところ、そういったところを本来の意図した流れの中でできないというところ。そういう上手くいってないところでの失点。1点目も1人いない中ですし、2点目も1人(高柳昌賢選手)脳震盪になってしまってて、そこの判断が上手くできなかったところ。そういったところで失点してしまった。非常に自分の力量が少し足りてなかったかなと思います」
Q.ハーフタイムの修正点は?
「ある程度相手がやろうとしてることっていうのは当然試合前からわかってたことであったんですけども、ただそこの縦に入った後のセカンドボールの速さというところで相手にかなり上回られたというところもあったので。ただ4ー1の中で3点なんとか後半取りに行かなきゃいけないところでどうしても前から行かざるをえないところもあったので。そこのバランスをいかにとるのか。ただ自分たちの基本的にはやることはあまり変えずにというところはあったんですけど。そこも自分の交代のところですね、そこも今日は全てほとんど意図した交代ではなかった、というところが非常に残念かなと思います」
Q.相手のディフェンスはいかがでしたか?
「攻撃のアクセントというところでは正直な話ケガ人だらけで、前にパワーがある選手がいなくなってしまった。途中でイム(高柳昌賢選手)がいなくなってしまったっていうのはかなりチームにとっても痛かったですし、元々ケガ人が出てて前のところでは人が足りてないところもあったので、どうしても前への推進力という意味ではチームにとっては怖さがない部分はあったかな、と。その中でいかにチャンスを作っていくか。なので、どうしても(点を)取られていたので(点を取りに)行かないといけないという焦りというのがチーム全体にかなりあったかな、と。本来の能力であればしっかりといなして間でパスを繋いでゴールまで行けるはずなんですけど、そういうところも失くしてしまった。それは今現状の力なのかもしれないし多少メンタル的な部分もあったのかもしれないし。全てが終わった後に一回検証してまたやっていければ良いかなと思います」
Q.徳島と福井の違いはどんなところに感じましたか?
「繋ぐにしても多少は違う。どちらかというと福井はよりシンプルに前に、2トップのところに狙った形で(パスを)入れてたのでそれが非常にうちにとっては効果的だったかな、と。そこでキープされてセカンドボール、セカンドラインの上がり、そういったものが福井の方が速かったかな、と。自分たちが前から行こうとしたところでシンプルに前につけられて、それをキープされてしまうので自分たちの2列目と1番前のFWのところのプレスバックが遅れてしまって、出足で向こうに上回られた。そこで数的優位、相手が勢い持って前に飛び出してくるというような攻撃っていうのが中々自分たちが対処できなかったところかなと思いますね」
Q.守備の部分でまずかったところは?
「1点目は(治療で)1人いないのもありましたけどうちの選手がオフサイドだと思って止まってしまったところ。そこから振られて失点してしまった。自分たちで判断を見誤ったところがミスかな、と。2点目も脳震盪の選手をそこまで引っ張ってしまった、判断できなかった。それによって彼が戻れてなかった。そういったところから。3失点目は途中からそこが交代したところで本来であれば競った後のカバーリングというのを常にやってきたのにそれが大事なところでできなかった。そこの自分たちの甘さなのか、こういう舞台を経験してない、初めての経験なので。そういった1つのことが命取りになってしまうというのを経験してないですよね。そういったところがこういうシビアな戦いの中で出てしまったのが今の自分たちの実力なのかな、と。練習しても大事なところで出なければただやっただけで本当の意味での自分たちの力にはなってない。自分たちの力のなさをしっかりと受け止めないといけない。本来ならできるというのはできないのと一緒なので。できないという現実が出たのでどれだけ修正して明日のゲームに臨めるかというところがあります。もう一度話し合ってチームを立て直して明日臨みたいと思います」

(選手監督コメントは抜粋です)

文:湯郷五月

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