なぜわたしが10年間夜の仕事に関われたのか
わたしは、約10年間夜の仕事に関わってきた。
今考えるととても長かったように思う。と共に、本当に色んな事があったなと思う。
あんなにもしんどくつらく、闇を抱えた世界に居れたのは、根本的には夜の世界が好きだったんだと思う。
ずっと本当の自分を隠して演じられる世界が大好きだった。中毒的に好きだった。
でも、マヒしてた 去年離れて思う。夜ってなんか特有のにおいと特有の雰囲気があるよね。
夜の世界の会話は昼の世界の会話とまるで違う。
何時に出勤しようが、おはようございます。だし
当欠しようが何しようがすべては金で解決する、そんな世界が当時のわたしにとってはめんどくさくなかった。
普通のことが出来たら夜の仕事では褒められる。普通のことが出来ない人があまりにも多かったからかな。
普通の仕事に就けないから、この仕事選択してるんだよって子が多いのが確かなんだけどね。
ボーイと話す会話も、キャスト同士で話す会話も、何かしら傷を負ったもの同士楽だった。
裏社会で、裏のことをしてる自分が好きだったのかもしれない。
みんなの知らないわたしがここにあるのってね。
表ではふつうのどこにでもいる女子だったっと思う。
裏でお客に演じるのと同時に、夜のお仕事してる時点で引かれてるのは分かってるからって、女子同士では包み隠さず好きなものを好きって言ったり、アングラな会話もたくさんした。
一般的な道を歩んでこなかった人も多かったから、一般的には聞けないドラッグの話とか、たくさんの社会勉強になったように思う。
みんなで傷を舐め合ってたのかな。
なんだったんだろうか。
お金稼げてたように見えたけど、そんなことも無いな~っていまになって思う。
わたしはいま29歳だから、同年代の稼いでる子たちの方がどんどん稼いでいってる気がする。
20代前半はきっとわたしの方が稼いでただろうけど、
だから、お客さんに夢見せてたんじゃないよ。
お客さんたちに夢見させられてたんだよ。
わたしに限っては、あの時見た夜の世界がとてもきらきらしてて、お客さんに悪いことしてる気持ちや色んな感情が胸にじーんってきて
たくさんの感情を自分の中で産み出せたから良かったかなって思ってる。
そして、普通だったら見れないこと聞けないことをたくさん聞けたし。
許容範囲がかなり広くなったのと、どんな人でも優しいじゃんってね。
きつそうな女の子だって、心が傷つくことも当たり前にあるし、たくさん悩んでるんだって。
人の裏も本性も知れた、だからこの仕事をしたことに後悔はない。
あとは、単純におじさんとの会話がうまかったのかな。あと、人が好きだったんだと思う。
人と親身に関われるって夜なのかもね。
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