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Jun Yamamoto 音楽を語る(2)

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クラシック音楽のいいとこどりをして語ります。
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2017年11月の記事一覧

Ravel Le Tombeau de Couperin

ラヴェルの「クープランの墓」は毎度言っているが、ラヴェルがこの曲のために丸々一つの和声体系を編み出しちゃったといった趣がある。

特にForlaneについては、以前最初の4小節だけ紹介したつもりになっていたが、まぼろしだったみたいだ。(でも楽譜のファイルは残っていた)

下に掲げるのは原曲の4小節と、その和声の骨格を数字で表したもの、それに下の段はそこから装飾を取り払った上で、古典的な和声に引きな

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Prokofiev Symphony No.1 Movt.1

もともとこの部分は気になっていたんですが、何が気になるのかがわからなかったのできっちりスコアを勉強させていただきました。(尊敬の眼差し>プロコフィエフさん)

第一楽章の主部の終りとその再現ですが、まず主部の終わりの部分。音はこちら。

3-4小節目、7-8小節目いずれも7度の音は鳴っても次で解決しないというような近代和声になっている部分はありますが、特に妙な感じはしない。

ところがこれが再現す

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