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メディアの幸福論とお金の話【小国寡民のOWL magazine、世界へ!】


今日はお金の話をしようと思う。


というのも、最近はお金のことばかり考えているからだ。39年逃げ続けてきたテーマなのだが、もう我慢の限界。これからはお金に詳しい人になる宣言をしたから、今日はマネー記念日。

さて率直に言うとだが、OWL magazineは財政難である。ただこれは、OWL magazineの問題というよりも、メディアの問題といってもいいかもしれない。「予算が潤沢なメディアなどない」と言い切ることまでは出来ないのだが、メディアというものは性質上それほど稼げるものではないのである。

とはいえOWL magazineについては、何とか続けていける見込みはある。OWL magazineはぼくの片割れのようなプロジェクトで、ぼくがいないと成立しないものとなっているらしい(五十嵐メイ氏談)。一方で、ぼくだけでは到底先に進めないプロジェクトでもある。

みんながいなかったら、一ヶ月だって、いや一週間だだって続けることは出来ない。みんなのおかげで成り立っているメディアなのだ。

というわけで、今の所ぼくの気力が持つ限り、あるいは、ぼくがみんなに見捨てられない限り、さらには読者の皆様が一斉にいなくなってしまわない限りは何とか続けていけると考えている。

真面目な話11月には継続するか否かを決断しようと思っていた。

なのであるが、とてもじゃないけど辞めるなんて言い出せないくらいみんな頑張っているので、「ぼくも最後の時までやれるだけやってやる!」という気持ちになっている。

ところでOWL magazineの存在によって一番得をしているのは誰なのか。

顧客としての読者の皆様のことは別にして運営者について考える。すると、OWL magazineから得られる恩恵については、ぼくよりも参加者のほうが大きいのではないかという気がする。

多額とは言えないが原稿料は発生している。多くの人と交流したり、自分を成長させたりする場にもなっている。つまり、OWL magazineは人が成長する場として機能しているのである。

Nurseryというのは「保育園」を意味する英語だが、生態学の用語では「生育場」という意味となる。

ぼくはスキンダイビングをしながらNurseryを覗き込むのが好きだった。アマモ場と呼ばれる海草の野原、潮間帯のタイドプール、有節サンゴ藻と呼ばれる岩礁帯に生える海藻の根元、などなど(海草と海藻はまったくの別物)。

そこでは多種多様な生き物の子供が、活き活きと暮らしている。小さなクロダイもいるし、10 cmくらいの小さなヒラメを見つけたこともある。トトロみたいなタツナミガイもよく落ちている。どうでもいいけど、カレイとヒラメを見間違えるような私ではないのである。

OWL magazineは、生育場として機能していて、出世頭の五十嵐メイを初めとして、「普通のサポーター」「主役としてのサポーター」へと次々と変わっていく様は、非常に痛快だと感じている。

しかしながら、潤沢な資金があるとは言いがたい。

それでも、OWL magazineは幸せなメディアだと言える。

では、他のメディアは不幸なメディアなのかというと、そこまでは言わない。ただ、ぼくの価値観において、「嫌なこと」をやらないといけないことも多いというのは言える。もちろん、それが嫌じゃない人もいるだろうが。

要するに、それはお金の仕事なのである。「学級新聞」のようにボランティアの編集部が書いて、みんなもそこそこ喜んでくれるというのは幸せな状況だとしよう。つまり、誰もお金のことを考えなくていい状態である。

一方で、メディア運営のためには人件費を初めとした諸経費がかかる。そのためお金を集めなければいけないのだが、メディアというものは大金を産み出せる分野ではないのだ。

MediaというのはMediumの複数形で「中間にあるもの、媒介するもの」を示す。古代と近世の間にある中世のことを、medievalと言う。日本史風にいうと、平安時代と江戸時代の間にある鎌倉、室町時代のことである。

地中海のことは英語でMediterraneanという。これもヨーロッパとアフリカの間にある海という意味であろう。

日本人の感覚からすると「メディア」という言葉には華やかさがあるように思える。女子アナウンサー、TVスター、多額の出演料、女子アナウンサー、大手新聞社の高給取り、女子アナウンサー、女子アナウンサー、女子アナウンサー。

これは、どういうことなのだろうか。どうして男というものは、中年になってから女子アナウンサーのことが好きになるのだろうか。若い頃に女子アナウンサー系の同級生を見つけて死ぬ気でアタックしていれば何とかなったかもしれないのに。ああ、話が逸れた。

さらに話が逸れるのだが、先日、女子アナウンサーがスポーツ選手に接近するための露骨なほど努力するという話を聞いたのも思い出した。

閑話閑話、休題休題(2つ分)。

何の話だかわからなくなったのだが、メディアとは中間にある媒介物であるため、要するにスキマ産業的な存在なのである。スポーツメディアであれば、スポーツよりも大きなお金を生み出すことは難しい。というよりも不可能である。

Jリーグの試合にお金を使う人よりも、エルゴラッソを買う人のほうが増えるということはそうそうありえないのである。新聞などのマスコミについては、時に大きな力を持つこともある。それは情報を独占(寡占)しているために生まれた「歪み」であった。

現在は情報を独占(寡占)することが極めて難しいため、マスコミの影響力は日々減少し、経営状況も悪化している。朝日新聞とか、TBSとかいうマスコミもあるのだが、もはや実質的には不動産会社となっているらしい。メディアは収益部門ではなくなりつつあるのだ。

それはそうだろう。我々一人一人が河野太郎代議士と直接Twitterで交流できる時代なのである。防衛省からあがってきた1次データを直接得ることが出来る。そんな時代にわざわざテレビをつける必要がないのだ。


さて、OWL magazineは幸福で、よそ様は不幸……、とは名言はしないものの、正直行って大変なんだろうなと思う理由を話そう。

OWL magazineの収支構造は単純明快である。

読者が700円で購読してくれる。noteが手数料を引く。従って、1人の購読者あたり約500円が振り込まれる。

集まった購読料から、運営費や原稿料を出すという仕組みである。非常委小さな経済規模ではあるが、ぼくが0円編集者と0円メインライターをやっていることもあって、何とか回すことが出来ている。夢は、副業収入です、はい。

さておき、ぼくはぼくの事業としてやっているから問題がないとして、強く辞退されない限りは原稿料も払えている。潤沢な資金にはほど遠いのだが、何とかやりくりできているというのが実情だ。複業ライターが中心なので、原稿料以外の維持費、人件費があまりかからないのである。

しかし、一般のメディアはもっと大変だ。はるかに大変だ。編集者を一人雇うだけで単純計算で1人30万はかかるとして、雇うというのは給料だけを払えばいいわけじゃないので60万とか、給与によっては100万くらいかかる。そして、一人だけでメディアが運営できるものではない。

ウェッブメディアであっても、Wordpressでサイトを構築したり、保守管理をしたり、SEOの有効性などを検証したりする人員がいる。そして、売上を広告費に依存する場合はさらに大変で、広告主を探してPRすることも求められる。3人必要だとしたら180-300万、5人必要だとしたら300-500万である。オフィスを借りるとなるとさらにお金がかかる。

それだけの金額を毎月コンスタントに稼げるようにならなければ、メディアは運営できなくなってしまうのだ。そのため、エグいゴシップ記事を優先的にかかなければいけなくなったり、日本代表の記事ばかりになったりするのである。

あるいは、人件費を削るという方法もある。しかし、人件費は削るべきではないのだろう。ぼくの見立てではあるが、人件費を削った結果、優良な記事の割合が減って、さらに更新頻度も減っていき、廃墟のようになっていったと思われるメディアもある。

また、OWL magazineは、前述したマスコミのような「報道メディア」ではない。というか正確に言うとメディアというよりも「文芸誌」というほうが近いのである。さらにいうならば、「同人誌」だろうか。

同人誌とい正岡子規が主催していた「ホトトギス」のような存在が近いと考えている。二次創作を行っているわけではないが、二次的な表現物を扱ってはいるからだ。いや、どうなんだろうな。

妄想戦:FC東京vsセレッソ大阪 = 二次創作
試合のレビュー = 二次的な記事(試合がないと成立しない)
サッカー旅記事 = 二次的だが、レビューよりは試合の存在に影響を受けない

うーん、どうだろうか。まぁどうでもいいといえばいいのだが。

というわけで、OWL magazineは規模は小さいながらも毎月12〜15記事を更新することが出来ているし、経済も成り立っている。ゴシップ記事なんてもっての他で、数字を取ることを目的に記事を作る必要もない。読者の皆様が楽しんでもらえるように記事を書いていればそれで成立するのだ。

OWL magazineは、幸福なメディアなのである。読者の皆様のおかげで我々は毎月幸福な気持ちで、締め切りに追われながら吐きそうになっている。それもまた青春……。


ただし!!


これでハッピーエンドではないのである。OWL magazineの購読者数は増加していない。何とか微減に食い止めてはいるが、増加に転じる兆しはいまのところ見えていないのだ。

その理由としては、夏場(6−9月)に死にかける癖がある代表中村の低活性化に加えて、旅のマガジンなのに旅になかなか行けない時期がずっと続いていたことがあげられる。

従って、この2つは秋の訪れと、旅の再開によって何とかなるはずなのだ。


ただし!!ただし、である!!


だからといって一気に購読者が増えるわけではない。インターネットで毎月購読するハードルは年々下がってきていると思うのだが、購読という課金方法はまっさきに断捨離されがちなのである。だから、少しでもうまくいっていない月があったら、OWL magazineはリストラされてしまう!!

継続できない水準まではまだ余裕があるのだが、漸減傾向というのはよろしくない。漸減?漸く減るということ。漸というのは、ゆるやかに、じっくりというような意味を表す。

五十嵐くん!聞いてるか?!

漸減はよくないが、漸進は悪くない。急進よりも漸進のほうが良いくらいだ。

だが、しかし!


私は、OWL magazineを急進させる方法を思いついたのだ。ははははははは。これは革命であった。きっかけとなったのは、岩本義弘さんが主催する蹴球ゴールデン街というコミュニティの書き込みであった。

そうだ、そういうことなのだ。そうすれば良かった。うん、このアイデアはずっと前から思いついていたのだが、周りに止められていたし、実際問題としてこれまでの状態では、うまく実行できなかったかもしれない。


Time has come!!

時は満ちた!!


英文法に詳しい方には、ここで現在完了を使うロマンチックさがわかって頂けるはずだ!!現在完了とは、「過去のある地点からせっせと現在まで積み上げてきたものがようやく!」というニュアンスなのである。過去から継続してきたものが「現在、完了した」ことを示している。


OWL magazineには財産がある。

ただのウェッブマガジンではない。

ただの同人誌でもない。

OWL magazineには宝物があるのだ。

それを解き放つ時が来た——。


というのもOWL magazineはガチムチのテキストメディアなので、月平均14記事で、記事あたり5000字以上が水準となっている。従って単純計算で月あたり7万字である。

情報、報道を扱うことはほとんどなく、文芸誌に近い濃度を誇っている。一方でそれが拡散のしづらさにも繋がっているのだが、一部のマニアを強く惹き付ける結果にも繋がっている。

そして、1年9ヶ月、つまり21ヶ月も継続させてきた。そのため、旅とサッカーをテーマにしたテキストが150万字近くがストックされているのである!!!


コレヲ、世界ニ、解キ放ツ。


生キヨ、ソナタハ、美シイ!!



本にしようと思う。



OWL magazineを紙の本にしようと思う。


書籍化である。


本というものは、装丁にもよるが一冊当たり概ね6〜12万字くらいである。なので、10万字で1冊としても、OWL magazineには15冊分のストックがあるのだ。よくもまぁここまでやってきたものだ。

ぼくには1つのこだわりがあった。

それは「紙の本にしても耐えられるクオリティの記事以外は許さない」というものであった。従って、OWL magazineの記事の7割程度は、そのまま紙の本に出来るのだ。


時は満ちた……。




行くぞ……。





鍛え抜かれた戦士達よ!!




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というわけで、無料版はここまでです。
以下の有料版では、書籍化企画についての具体的な道筋と、読者の皆様の「参加方法」をお知らせします。

OWL magazine名物オムニバス記事というものがありますが、書籍版にも採用しようと思っています。つまり、あなたの書いた記事が、紙の本として印刷され、世の中に流通していくのだ。


文章を書く自信がない?


書籍原稿に関しては、ぼくが直接アドバイスをして、編集もします。だから、一般的な日本語能力と、旅とサッカーについての愛情があれば、誰でも大丈夫です。

OWLの夢の継続のため、また、あなたが「主役」としてサポーター界隈に躍り出るためにも、是非OWL magazineを是非ご購読ください!!


以下、有料。


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作家・Youtuber。偏差値30からの大学受験を経て東京大学文科Ⅱ類(経済系)→文学部に進学(宮沢賢治の生命観)→大学院は理転して農学系(アワビ類の行動生態および繁殖生態の比較)→自主退学しスポーツ系の物書きに。著書『サポーターをめぐる冒険』がサッカー本大賞2015を受賞。

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サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポーターは紛れもなく「主役」です。OWL magazineでは、サポーターが主役となって「サッカーと旅」というメインテーマを中心に記事を書いています。プロのライターよりもOWL発で書き始めた兼業物書きのほうが多いです。代表:中村慎太郎 タクシードライバーと物書きの兼業。著書『サポーターをめぐる冒険』(ころから)サッカー本大賞2015受賞。クリエイターの育成が得意。 主に購読料によって原稿料を支払っています。是非ご支援お願いします!

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