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七年前のコバルトーレ女川観戦記

7年前に書いた書籍用の原稿なのだが、企画がうまくいかなかったのでそのまま塩漬けになっていた。

OWL magazineを初めたことで塩漬け記事もだいぶ放出できたのだが、このコバルトーレの記事はまだHDDで眠ったままになっていた。

この記事には魅力はあるものの、根本的な問題点があってうまく書き切れなかったのだ。ある意味では企画がポシャった戦犯であり、OWL magazineなどその後の活動に続く気付きを与えてくれた記事でもある。

流石に読みづらいので加筆修正もするが、なるだけ当時のまま公開しようと思う。

ちょうど文章論について書いた後なので、この記事のどこが良くてどこに問題があったのかを最後に記す。

2014年5月25日。
まだ震災の爪痕も残る宮城県女川町。

33歳になったばかりのぼくは、チャリティー活動を行っているちょんまげ隊の一向に加えてもらいながら、東北を目指した――。

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コバルトーレ女川のことを語ろうと思うと、どうしてもあの時の話から始める必要がある。

大学院で研究生活をしていた頃は、宮城県の塩竈市にはよく訪れていた。港の一番奥にある研究所に泊まり込みで実験をしていたのだ。岩手県にある釜石にも行ったことがある。

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