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Weekly AR Review vol.10|MESONが手掛ける『PORTAL』第二弾、全国展開開始

ここ一週間のAR関連ニュースをまとめるWeekly AR Reviewです!

私事ですが、先週2つのAR系イベントに参加してきました。一つが開発者向けコミュニティイベント、もう一つが一般向けアートイベント。どちらも盛り上がりを見せており、「これから」に期待が持てるイベントでした。

ということで、盛り上がってきているAR業界の一週間の動きを振り返ってみたいと思います。

『Weekly AR Review vol.10』で取り上げるトピックはこちら⬇️

渋谷の街で開かれるARアート展 『INVISIBLE ART IN PUBLIC』 開催!

先週末の2019年11月8日から2019年11月10日にかけて、SHIBUYA CAST.にてARで楽しむアート展『INVISIBLE ART IN PUBLIC』が開催されました。

以前からWeekly AR Reviewでも取り上げている『渋谷エンタメテック推進プロジェクト』の第三弾として開催されたこのイベントでは、「『見えない』を価値に。」というテーマでARアートが展示されました。

ファッション/カルチャー/アート分野のVRコンテンツのアワード『NEWVIEW AWARD 2019』のファイナリスト作品やアーティストKhayahのアート作品がARで楽しめるものとなっています。

実はこのイベント、僕も参加してきました!

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夜の渋谷の街に浮かぶガラス玉やKhayahのアート作品。
そして、普段通りに歩いている人とARで別世界を歩く人の混在が、今回のテーマである「『見えない』を価値に。」を体現していたように思います。
日常の中に溶け込んだARアートという非日常を楽しめるイベントでした。

このイベントを逃してしまった方へ、朗報です。

このアート展を話題のARグラスNrealLightで楽しめるイベントが11月22日から11月24日まで渋谷PARCOのBOOSTER STUDIO by CAMPFIREで展示されることが決定しています。

今後、NrealLightのような手軽に装着できるARグラスを使ったARアート展示が増えてくると思われます。現状のスマホ・タブレットをかざす必要のある体験では、UI/UXの観点から最適とは言えず、ユーザーの楽しみ方の自由度を広げる意味でもARグラスへの移行は自然の流れです。

渋谷PARCOでのこのイベントも見逃せません!

Microsoft、 『HoloLens 2』 出荷開始

待望していたMicrosoft『HoloLens 2』がとうとう出荷されます!
価格は$3,500。日本円で約38万円です。

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Credit:Microsoft

Microsoft CEO サティヤ・ナデラ氏とアレックス・キップマン氏が2月にMWC 19 Barcelonaの会場で発表してから半年以上が過ぎ、ようやく販売を開始しました。

上の記事では、初代と比較した際のHoloLens 2の進歩がまとめられています。

・COMFORT:重さのバランスを全体で調整したことにより、長時間使用できる着心地。
・HAND GESTURES:両手の動きだけでなく、10本の指すべての動きを認識し、細かい操作を実現。
EYE-TRACKING AND VOICE COMMAND:目線や音声を使った、手を使わない操作を実現。
FIELD OF VIEW:初代に比較し2倍になった視野角(52度)と画角(47ピクセル)。その結果、ARコンテンツを表示できる領域が2倍以上に増えました。

初代と比べ、より直感的な操作を可能にしたHoloLens 2。これから様々な分野での活用が見込まれています。

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Credit:Microsoft

ただし、初代同様、HoloLensが活用される領域は主にB2Bだろうと思われます。

初代の時点で、製造業や教育の分野で広く活用され初めており、軍事用途としても採用されることもあるようです。航空機器メーカーのエアバスは、戦術策定のためのHoloLens用のソフトウェアを公開しています。

また、デバイス価格は$3,500と設定されており、ビジネスツールアプリ『HoloLens 2 with Dynamics 365 Remote Assist』は1ユーザーあたり月額$125となっており、金額の面からもビジネスユーザー向けとなっています。

Magic Leap、特許のほとんどを担保に

MRデバイス『Magic Leap One』を開発・販売しているMagic Leap社が、同社の特許のほとんどをJPモルガンに担保として譲渡した、と報道がありました。

今回の報道では、 少なくとも1,903個の特許が譲渡されたと見られています。その代わりに、Magic LeapはJPモルガンから資金調達を受ける模様です。新しいデバイス開発とMagicverse構想の実現のために、さらなる資金調達が必要のようです。

とは言えです。

Magic LeapはこれまでGoogleやアリババなど錚々たる企業から資金調達を受けており、日本企業ではDocomoからも出資を受けていました。そんな大口の出資を受けておきながら、今回なぜそこまでのリスクをとったのか?

Magic Leapの企業価値の根源で1000を超えるMR関連の特許を一時的にでも手放す決断を下したと言うことは、これまでの手法ではこれ以上の資金調達が難しいと言うことなのか?もしくは資金がそんなに圧迫されているのか?

まだまだ謎の多い報道です。続報が待たれます。

MESONが手掛けた 『PORTAL BY TOCCA』 、全国展開開始!

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今年の夏に展開された『PORTAL』の第二弾『PORTAL BY TOCCA』が全国展開を開始しました。

『PORTAL』はMESONの手掛ける店舗で体験するARファッションショー。

『PORTAL BY JOSEPH』と呼ばれる、前回のPORTALではイギリスのファッションブランド「JOSEPH」の2019年秋冬コレクションを楽しめるARファッションショーが展開されました。

今回の『PORTAL BY TOCCA』はTOCCAのコレクションを華やかなAR演出と共に楽しめるコンテンツに仕上がっています。本州だけでなく、四国・九州でも展開され、全国のTOCCA STORE19店舗で実施されます。

『PORTAL BY JOSEPH』で見せたクラシックで大人びた演出とうって変わり、『PORTAL BY TOCCA』では女性らしい華やかな演出が施されています。また、ARマーカーには「旅」をイメージしたトランクが特別に用意されました。

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※ 『PORTAL BY TOCCA』専用ARマーカー(一部店舗のみ)

体験中のAR演出に加え、リアルな装飾にもこだわっています。

特に、TOCCAの旗艦店である銀座店・うめだ阪急店では、今回のプロジェクトのテーマである 『SNOWFLAKE WALTZ』をイメージした雪が軽く積もったような花を基調とした装飾が施されています。

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※ TOCCA STORE銀座店での様子

MESONがお送りするARファッションショー『PORTAL』。
その第二弾の『PORTAL BY TOCCA』

ぜひ開催店舗・日時を調べた上で、TOCCA STOREに足を運んでください!

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期待と心配

『INVISIBLE ART IN PUBLIC』 ARアートイベントは次第に規模が大きくなり、盛り上がりを見せています。

発売されるMicrosoft『HoloLens2』も性能と汎用性の高さの面から、これから登場するであろうユースケースが楽しみです。

MESONが提供するARファッションショー『PORTAL BY TOCCA』も、一般のユーザーに多くARを体験してもらう良い機会になるかと思います。

その一方で、Magic Leapの特許のニュースは衝撃的であると同時に、今後が心配になる内容でした。

そんな期待と不安を抱きながら、Weekly AR Review vol.10を書いていますw

そんなところで、来週公開の『Weekly AR Review vol.11』もよろしくお願いします!


僕が所属しているMESONは「Spatial Computing時代のユースケースとUXをつくる」をテーマに掲げて活動しています。MESONの理念に共感して一緒に働いてくれるメンバー、プロジェクトをご一緒できる企業を募集中です!

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