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ワーママと仕事「生活介護施設(就労支援B型)における売上アップに繋がる話」

こんにちは。ワーママしてます、さやかです。

今回は、ママから離れてちょっとビジネス的な内容になります。

コロナの影響で、売上が下がったお店は多いと思いますが、生活介護施設(就労支援B型)も例外ではなく。
私が勤めている事業所でも、ざっくり前年度比売上50%減。もちろん売上は利用者さん(障がい者)にお渡しする工賃ですので、給料袋は軽くなります。

コロナ以前から、利用者さんの工賃アップが難しいよねと言われてきていますが、それはなぜなのか?どんな改善策が考えられるかについて、個人的に考察したことをあげてみます。



★工賃が上がらない理由★

生活介護施設(就労支援B型)にはビジネスの臭いが全くと言っていいほどしません。
なぜなら、

①ビジネス色を出しずらい世間の風潮。
②職員も利用者も数字に興味がない。

①に関しては人の問題です。
一つに、稼ぐということに対して拒絶反応を示す。「稼いでいる人は銭ゲバ、福祉系だったら清貧でいてほしい。」みたいな感覚をもつ国だから。
事業所側もそんな目で見られたくないという思いもよぎるでしょう。

もう一つに、国の予算で生きてる人達が何でビジネス色を出さなくてはいけないの?と思っている人が圧倒的に多いから。
この点に関しては、障がい者の方々に関わったことのない人だけでなく、職員や利用者さんのご家族ですらも思っている節がありますが、後述します。

②に関しては社会システムの問題です。
そもそも、工賃がゼロの月があっても誰も明日食う飯に困らないのです。
職員は利用者さんさえ来てくれれば給料が入る
(国が国の予算から事業所に支払うお金です。言い換えれば国が事業所に月額課金しているようなものです。)し、利用者さんは国が最低限の生活を保証してくれているから(いろいろ条件はありますが)。

そうなると一般の企業のように数字を追わなくてもいい。言ってしまえば売れても売れなくてもいい。
これでは数字に対するモチベーションが低くなるのは当然です。
(これが例えば、「売上を年3%アップできない事業所は利用者一人あたり○割減算します。」とか国の政策が変われば、本気になるかもしれないが。)

★数字じゃなければ何だ?★

では現時点で職員は何に情熱を注いで仕事してるのか?

それは、障がい者そのものの存在、思い入れ、社会的弱者に手を差しのべたい(中には上から目線の人もいるが)という感情です。

ほとんどの職員は薄給の中、障がい者に関わっていたいという想いがモチベーションで仕事をしています。
ほぼボランティア精神ですね。
(そんな家族持ちのお父さんやお母さんも結構割合多い。こどもを食べさせていかなくてはいけないので生活は苦しいでーす。)

という感じで、世の中には、ボランティア精神の強い人も一定数存在しています。

ですが、ただのボランティア精神ではなく、ここでもう一段階強い想いをもつ人もいます。
それがファン(応援者)です。

★障がい者は、存在だけで圧倒的★

私には、存在だけで人を引き付けるものを持っていません。羨ましい限りです。

ボランティア精神をさらに飛び越えて、障がい者の魅力に引き付けられた人はもう後戻りできません。
関わったことのない方は、世間の風潮や偏見を横に置いて、一回関わってみてください。
関わり方がわからない方は、さやかにメッセージください。お繋ぎします。
不思議な魅力にとりつかれますよ。

つまり、ファン(応援者)が固定しやすいんです。

ファン作りは、今や経営者がこぞって喉から手が出るほど欲しいノウハウです。
それをただそこにいるだけで、「大好き!」「何か応援したくなるんだよねー」なんて言ってもらえる障がい者の方々。
素敵じゃないですか。

ここで問題になるのはたった一つ。
ファンができることを利用者さんが望んでいるのかの意思確認が難しいところですね。
そこは慎重に確認をとるべきです。

★工賃をあげるには★


ここからは、さやかの案です。

①ファンを獲得し拡張。
ファン獲得を拡張するには、利用者さんの顔出しは絶対に必要です。
一般客がターゲットなので、障がい者が作った物を職員が手売りしたとして、その場では買ってくれたとしても一元客にしかなりえず、100%リピーターにはなりません(職員にカリスマ性があれば別ですが)。
コロナ影響下で難しいところもありますが、いかに利用者さんに直接接客で売ってもらうか?
もしくはECサイトやアプリ、HP等のネット販売でも、SNSを積極的に使って利用者さんの魅力をたくさん引き出す案を考えた方がいいです。

②オリジナル(よそとの差別化)の付加価値が必要。
ここでしか体験できない、福祉的な価値のあるリターンを用意します。
福祉に興味のある人、ボランティア精神の強い人がターゲットです。

例をあげると、私の勤める事業所には20年以上ずっと無償ボランティアをしていただいている方がいらっしゃいます。
その方は、リピーターとして製品を購入し続けてくれる上に、その製品を利用者さんと作る労働もしてくれます。
ふつう、自分の時間を無償で提供した上にお金を落とそうなんて思わないですよね。
この域になってくるとファンを通り越して神です

神ファンは、利用者さんが好きなんです。

③一緒に楽しむ
冒頭でもあげましたが、ビジネス色を出しずらい世間の風潮や、職員も利用者も数字に興味がでずらい日本のシステムが前提にあるわけですから…。
今まで散々売り方が云々言ってきましたが、とりあえず計画は後回しで、社会との繋がりを楽しめばいいと思います

利用者さん、職員、ご家族、お客さん、他事業所、それぞれが繋がって意義のあることをしていると思えれば、それだけで人生が意味のあるものになり、それは目に見えない資産の価値を上げて、お金が後から着いてくる仕組みです。

まとめ

利用者さん(障がい者)そのものの魅力と、周りの人たちが繋がりの増やし方を工夫する、そして人との繋がりを楽しむ精神で、「あれ?神ファンが増えていつの間にか工賃アップしてる!」現象が起こるといいですね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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