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新規事業は変化があってなんぼ。一番最初にやったことが、一番正しいなんてことはない~マーケット側の特徴~

一つ前の記事では、新規事業・新サービスの一番最初は、
◆サービス開発は、過去の情報・他の商品を売った時の情報をもとに作られることが多い。
◆「売れるはず」というのはよくも悪くも主観である。
というものだと解説いたしました。

今回は、新サービスを提供するお客様側、マーケット側の状況から、いかに新規事業が最初失敗しやすいものであるかと話していきましょう。

マーケットは、常に動き続ける生き物。過去の成功事例とはサービス開発の前提が違う。

新サービスを作るとき、多くの場合は過去の事例を参考にします。似たような顧客・似たような金額・似たような提供価値(全く同じものはパクリになるので、独自性をどこに出すのかを考えながら)の前例を探して、参考にできるものはしていくと思います。多いに参考にするのがよいと思うのですが、意識しなければならないのが、その前例の成功のときと同じマーケット状況は、今後絶対にありえない、ということです。

想像してみましょう。
マーケットの中にいるのは、人間一人一人。当然ながら年を取ります。年を取れば趣味・嗜好・優先順位も変わるでしょう。モノを買う判断基準も変化していきます。例えば同じ「20代女性」をターゲットにした商品・サービスを作ったとしても、その中身は全く違う人達なのです。世代特有の共通点は当然あると思いますが、人が違う以上、購入の基準も変わるのです。

また、景況感もその時期によってまちまちです。2019年までなんとなくいい感じだった(ように見える)景気が、2020年にコロナで一気に冷え込みました。そこから2年近くかけて持ち直してきたと思ったら、今度はロシアのウクライナ侵攻という地政学的な事情で、物流・原油などから景況感が超絶不安定になってしまいました。ここ2年くらいですら振れ幅の大きい状態。人の購買意欲も変わって当然ですよね。

過去のマーケットの特徴は参考にできる部分はあれど、自分のサービス・商品を、そのまま当てはめることはできないのですよね。

自分のサービスをリリースする時は、ぶっつけ本番。まずマーケットに当てて、ライブでニーズの確認を

だからこそ、自分のサービスを展開すときは、生モノのマーケットにまず勇気をもって当てみるしかありません。うまく行ったらラッキー。しかし、そもそも「これはいいものだ」という感覚は、作った人の主観か、過去のマーケットの状況から仮説立てしたものですから、外れるのが当たり前です。

むしろそこからが本当にスタート。自分のサービスをマーケットに当ててみて初めて、マーケットのライブ感が理解できます。それこそが、今サービスを買っていただく対象ですので、売れなかった理由を分析し、2回戦をすればよいのです。

世の中にある新サービスの成功神話は、失敗話がつきものですが、それはマーケットの特徴を考えると、必然のプロセスなのです。

次は、「商品開発」の側面から新規事業を解説していきます。


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