天皇賞秋 出走馬個別メモ イクイノックス


イクイノックス

【競走馬特性面】

SM2 【SP持続力・後半型】【後半型】【加速型】【要所加速型】
【専用メモ】
反応良 加速力 後半SP持続力型
【所感メモ】後半特化型 鋭い末脚を使えるのは限定的  持続力を問われる展開に?
【最終更新日】2023.6.26

【前走結果・レース展開】

宝塚記念・1着(-0.0秒差)
M(ミドル)平均型 後半SP持続型 58.9-59.9

ハイペースよりの平均ペースと言う感じ。ただ実際には前半がかなり流れる形になっているものの、中盤では結構緩む形になっている。その中で最終的には後半4FのSP持続力勝負の形。序盤の先行争いで流れる形になっているので、先行馬には苦しい形になったし、結果的に後方で脚を貯める形から後半勝負に徹した馬が上位を占めた印象

【前走予想コメント】

【休み明け初戦】王者の力示す・地力の高さに期待
【調教】中併走で動く
【直前・変わり身診断】じんわり気合いが乗り、気迫は十分
★休み明け初戦 実績最上位 阪神コース初経験、対応カギ 平均持続ラップで後半要素引き出せれば

【前走決め手】

後方待機で後半型の競馬に徹し・勝負所での判断が勝敗を決す

【前走個別レース回顧】

発馬一完歩目で躓く形になってやや出負け気味。リカバーは効いて序盤で中団内目の位置を伺うも、中団で揉まれる形を嫌ったのか下げる形を取って後方2.3番手の位置取り。道中は終始後方で脚を貯めるような感じの追走で、3角過ぎでジェラルディーナが捲り気味に進出するなど各馬に動きがあったが自身は後方でジッと我慢。4角手前でようやく外からジワッと進出を開始し、コースロスを恐れず大外をブン回して直線へ。直線入口でまだ中団後方という位置だが、直線序盤から半ばで追われるとグンと加速。最後1F地点ですでに3.4番手の一角まで伸びて来る。ただ最後の1F区間で若干脚色が鈍り気味と言う感じになって後続の追撃を許すことになるが、最終的には内から伸びて来た2着馬(スルーセブンシーズ)をクビ差封じて勝利。

序盤で少し下げる形を取って後方で脚を貯め切って直線で出し切る形の競馬。3角でジェラルディーナが捲り気味に進出するなど各馬に動きがあったが、自身は後方でジッと待機したのは好判断。結果として4角から大外を回す形になったが末脚を温存しきって直線で出し切る形を取れた。しかし直線半ばでの脚色の鋭さと比較すると最後の1Fはかなり鈍っているのが見て取れていて、勝負所で仕掛けをワンテンポ待てたのは大きかったと思う。

ただ最後1Fで伸びきれなかったのは特性面の問題(使える末脚が案外短め)があったと思うし、ほぼ同様の位置取りだった2着馬(スルーセブンシーズ)が直線で進路取りが噛み合わず…と言う形でクビ差まで追い上げられている。見た目には地力の違いで封じ込めた感じはあるも、実際にはかなりの辛勝と言う感じすらあると見る。だからこそ仕掛けをワンテンポ待てた事が大きな勝因になったと思われる。

【前走関係者コメント】

(C.ルメール騎手) 「大外から早めに動きました。ワイドにはなりましたが、内の馬場は良くなく、安全に乗りたかったです。大外の馬場の方が良かったです。よく来てくれました。良いスタートでしたが、良いポジションが取れませんでした。ペースが速かったので、後ろからになっても、全然心配はしていませんでした。馬は1コーナーですぐリラックスできていましたので、後方から我慢しました。宝塚記念は難しいレースで、一番強い馬でも勝つのは難しいです。内回りはトリッキーで、特に今日は内の馬場があまり良くなく、変わった結果(のレース)もありました。今日は世界一の馬が勝つことができて、よかったです。安心しました。ファンの皆様、応援してくれてありがとうございます。改めて、彼の強さを見せました。秋からは彼とのコンビでまた、大きなレースを勝ちたいです。応援してください。ありがとうございました」

【2走前結果・レース展開】 

ドバイシーマクラシック・1着(--)

【2走前予想コメント】

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【調教】--
【事前予想】--

【2走前決め手】

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【2走前個別レース回顧】

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【2走前関係者コメント】

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【3走前結果・レース展開】 

有馬記念・1着(-0.4秒差)
S(スロー)後半型 SP持続・瞬発型 61.2-59.6

ペースは緩めの流れからの後半5FのSP持続力勝負。3角手前で一気にペースが上がるも3角で少し緩むという少し変則的なラップ推移。それでも後半のSP持続力勝負である事には違いが無く、更に直線序盤から半ばで11.4秒の加速を問われる展開。少し変則的なラップ推移ではあったが、長距離での後半SP持続力そのものを問われる形だったと思う

【3走前予想コメント】

決め手に磨き・スムーズなら
【調教】馬体充実動き目立

★皐月賞、ダービーと連続2着の後に天皇賞秋を制覇。有馬記念に向けては皐月賞で2着に来ている事と前走の天皇賞秋で古馬を撃破しているのは強みになる。ただ前走の天皇賞秋もラップ推移だけを見ればHペースのSP持続力勝負だが、実際には大逃げの馬から大きく離れた位置で運んでいて実質的にはスローの瞬発力勝負。皐月賞、ダービーでも平均ペースの中で後半要素(特に加速面)で僅かに見劣る傾向が見られており、ある程度流れる展開で高いレベルの後半要素を問われた場合にどう対応するかが最大のカギになる。

【3走前決め手】

ロングスパート戦で後半要素の違い見せ・地力の差を見せつける

【3走前個別レース回顧】

発馬五分から少し控える形で中団中目を追走。道中所々で少し行きたがる素振りを見せつつも何とか折り合うような格好で追走。2周目3角で進出の構えを見せ、外を回って馬なりで進出を開始。4角手前でもう好位の外うに押し上げてさらに絶好の手応えのまま外を回って直線へ。直線序盤で軽く仕掛けられるとスッと加速を見せて、早々と先頭に躍り出る。最後の1Fでムチが飛ぶとさらに伸びを見せ、追いすがる後続を突き放しにかかってそのまま余裕のゴール。終わってみれば2着に2馬身半の差をつける完勝だった。

道中少し掛かる様子を見せながらも後半要素の勝負となって全く綻びを見せずの完勝。他馬が勝負所で一斉に押し上げた中でただ一頭馬なりで勝負所を迎えていたのが印象的。他馬との手応えの差は当然直線の決め手に直結して、直線序盤から半ばでは11.4秒という加速を見せてそのまま押し切り勝ち。まぁスロー寄りの流れになったのもある程度幸いしたかもしれないが、それでもロングスパート戦の中で明確な違いを見せて地力の違いを見せつけた格好。   

タイトルホルダー、エフフォーリアが揃って崩れる形で新鋭3歳馬の台頭といった感じのレース。ダービー馬(ドウデュース)不在の中ではあるが、今回の結果で新たな主役格となった事は間違いない。今後に向けては天皇賞春となると距離的に少し微妙な感じもあるので、やはり天皇賞秋とジャパンカップあたりが最大の目標になるものと思われる。

【3走前関係者コメント】

(C.ルメール騎手)「今日はすごくいいスタートをして、結構前の位置になりました。道中、結構引っかかって、我慢しないといけなかったけど、直線で大外に出したらすごくいい脚を使ってくれました。最後は一番強い馬でした。(イクイノックスは)最初から能力を見せてくれたけど、キタサンブラックの仔でクラシックの時は大人じゃなかった。秋からすごい強くなりました。ハーツクライで勝った時もサトノダイヤモンドの時もクリスマスの日でした。僕にとって2度あることは3度あります。みなさん、メリークリスマス!」

(木村哲也調教師)「GⅠで1番人気にしていただいて、何とか期待に応えたいと思い、それができたことにホッとしています。厩舎の素晴らしいスタッフが身を粉にして働いてくれたことに尽きます。レース前は天皇賞の時と同様に落ち着いていて、エネルギーが保てていました。それを頼もしく見ていました。レースではパワフルに運べているのを頼もしく見ていました。先頭でゴールに入った時はホッとしました。この馬の天才的な部分は、簡単ではない中で簡単に勝ってしまうところです。レースが終わってみると、それまでの苦労は何だったのかと思ってしまいます。これまでこんな馬を管理したことはありません。2歳の時から素晴らしいフットワークでしたが、それがずっと崩れることがありませんでした。よく成長について聞かれますが、現状でも十分なパフォーマンスです。今後はまず馬の無事を確かめます。あくまで個人の見解ですが、今年2月にサウジアラビアに行って、ワールドスタンダードの馬にして世界に立ち向かいたいと考えていました。イクイノックスは海外に行って世界のホースマンに見ていただく価値のある馬だと思っています」

【天皇賞秋に向けてのポイント】

現役最強馬でもあり純粋に後半要素の勝負になれば勝ち負け必至。とにかく大きな死角も見当たらないものの、平均ペース以上の流れになると僅かに末脚が削がれる傾向ある点をどう見るかがポイント。それでも道中の位置取りと、鞍上ルメールの乗り方次第で十分に対応は出来るはず。理想は自身がスローバランスで後半型の競馬になるような形を作れれば崩れる要素は無いように思える。


【注意事項】
前走予想コメントは専門誌のものですが、事前予想、★欄のコメント、競走馬の前走決め手、前走個別レース回顧は私個人の見解のものです。また前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントは過去にレース回顧で掲載されたものです。

また前走が海外競馬、地方競馬、重賞以外のレースに出走していた場合、前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントの掲載はありません。また一部の重賞競走ではレース回顧をしていないケースもあり、その場合も決め手、回顧、関係者コメントは掲載しておりません。

☆競走馬特性面についての注意事項


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