GABULI

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3分小説「白鴉」#4 死んだ者は幸せだ

小説「白鴉」は、リウとタフが登場する少年漫画「GABULI」とは異なる、もう一つの物語 #4 「幸せな死者」 *   *   * ゆうべ眠らなかった。 眠れば白いカラスの夢を見る気がして 夜が明けるまで天井の黒い染みを眺めていた。 ミリアムは今 薄汚れたオンボロ小型車に乗っている。 張燕の運転は乱暴すぎるとゼヴが文句を言い 案の定、郊外のハイウェイでパンクした。 タイヤ交換が必要だ。 「やっぱりミリアムは オレたちが探し求めてる“白鴉”なのか?」 昨夜、張燕の問

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3分小説「白鴉」#3 あんたは殺されるよ

小説「白鴉」は、リウとタフが登場する少年漫画「GABULI」とは異なる、もう一つの物語 #3 「移民街」 19年前、国家遺伝子研究所── 長い廊下を小走りに急ぐ白衣姿のセルマ。 彼女が向かっているのはヨゼフ博士の研究室で それは突然の呼び出しだった。 ドアの前に立ち 大きく深呼吸してからノックする。 「入りたまえ」 「はい、失礼します……」 おずおずと部屋に入るセルマを迎える博士。 「緊張しなくていい。 実は君に見せたいものがあってね」 博士に案内されて奥へ。 そ

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3分小説「白鴉」#2 ミカタハダレ?

小説「白鴉」は、リウとタフが登場する少年漫画「GABULI」とは異なる、もう一つの物語 #2 「あなたの味方」 *   *   * 倉庫街から飛び乗った路線バスの中で ミリアムは小刻みに震えていた。 続けざまに起きた信じられない出来事を どう理解すればいいのか。 サングラスの怪しい男 不吉な夢と同じ白いカラスの壁画 黄色いレインコートを着た幼い女の子── 「みんな私が殺したんだよ」 白と黒に染まっていたミリアムの瞳は 灰色に戻ったが異常なほど熱を帯びている。 彼

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3分小説「白鴉」#1 灰瞳の少女と血みどろの夢

小説「白鴉」は、リウとタフが登場する少年漫画「GABULI」とは異なる、もう一つの物語 #1 「灰色の瞳」 空から舞い降りる1羽の白いカラス。 眼前に広がるのは 夥しい血で赤く染まった大地と 折り重なって絶命している無数の人々。 その死者で埋め尽くされた荒野に 黄色いレインコートを着た幼い女の子が フードで顔を覆われて立っている。 《白いカラスの色の異なる両眼が 女の子をめぐる2つの事象を同時に捉える》 白い右眼に映るのは フードを被ったままの女の子。 何も見えな

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101号室

薄暗い部屋に2人の男がいる。 彼らに与えられているのは 【尋問者】と【証言者】という役割だけ。 名前も年齢も足のサイズもこの物語において全く重要ではない。 むしろ大事なのは これから行われる尋問の主題── 《リウ》と《タフ》 2人の謎めいた少年について。 *   *   * 「……助けてくれ……」 手錠で拘束された証言者がおずおず口を開く。 「いったい俺をどうするつもりだ?」 「お前がどうなるかは問題じゃない」 身じろぎもせず冷淡に言う尋問者。 「それに質問するのは

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