蒸発

絶対みんな、蒸発したいって一度は思ったことあると思う

絶対みんな、蒸発したいって一度は思ったことあると思う

「人間蒸発」っていう言葉があります。 これは1960年代、高度経済成長期が開始したとき、ごく普通のサラリーマンで仕事も家庭生活も順調そうなのに、ある日突然失踪する現象。 家族や警察が探してみると、知らない街で身元を隠して生活していたそうで。 人間関係のリセットというか、人生のリセット現象ですよね。 これは、会社や家族といった人間関係のへの対応に常に追われる日々の中で、彼らは自分の在り方が常に周囲によって規定され、自己が埋没・消滅する感覚に陥ったのでしょう。 「部長」であり

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結婚

結婚

もう30年近く前に結婚した。 私の父親は借金を作って返せなくなると蒸発する といったことを数年毎に繰り返している人で、 最後は高校生の時に私の財布のお金を抜いて蒸発した。 綺麗な字を書く人で必ず返すみたいなことが書いてあったが、それまで蒸発しては祖父母が借金を返すの繰り返しを見てたから、はなからそんな事信用しなかったし、それから一度も会わなかった。これから会う予定もない。一人娘の私を可愛いと思っていたのは知ってるでも会わない。 私は早く結婚したかった。何もなくていいから平

しゅわ~と蒸発していく

しゅわ~と蒸発していく

 海面からしゅわ~と水蒸気が蒸発して、空に昇っていき、積乱雲のてっぺんまで昇り、氷つき、少し溶けて雨となって地に降り注ぐ。この循環サイクルを何千年も繰り返している。 すべての人の体からも毎日何かがしゅわ~と滲み出て空に蒸発していっている。それは失望や絶望、悲しみ、人生の疲労などだ。それらの老廃物は天に昇っていき、天使のリサイクル工場で浄化され、再生され、恵みの露となって、日々、大地に降り注ぐ。 そして毎朝、足の裏から人の体内にじわじわと「新たな希望」となって入り込んでくる

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旅するように失踪しよう

旅するように失踪しよう

完全自殺マニュアルが一時期メチャクチャ話題になって、そのあとすぐに古本屋のワゴンセールで何十冊と投げ売りされていた頃、二匹目のどじょうを狙った『完全○○マニュアル』系の本がたくさん出版され、これまたやっぱりすぐにワゴンで投げ売りされていた、そんな時代の話。 毒親持ちマイカー無しの田舎暮らし、虐待、モラハラ、母親のママ友トラブルに学校及び近隣地域でのいじめ。 民度の低いチンパン公立校からの逃亡を企て、中高一貫のカトリックの女子校の受験計画を立てるも、重度のショタコンを拗らせ

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転機に気付け!風に乗れ!vol.15夫の蒸発

転機に気付け!風に乗れ!vol.15夫の蒸発

3日経って、主人は帰らずですが、日常はいつも通り続いていました。 夜、子どもを寝かしつけたあと、一人床について何気に思ったのが、この前の家族の夕食はとてもハッピーだったなぁ。 料理が美味しいとか、娘の笑顔が可愛いとか、そんな当たり前のことをちゃんと噛み締めれば幸せだらけだと気付きました。 このままが続こうが、何かが起きようが、わたしが全てを受け入れればいいし、そうする以外ない。 世界は広いし、色々な人種がいて、たくさんの人がいて、その中の日本に生まれて、出会ってきた人たちが

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口だけ。

口だけ。

昨日、「いろんなルールを決めるのは苦手なんだけど」と言いながら、「明日からは少しお酒を控えて、仕事帰りにプールへも行くぞ!」と書いたのだが、(案の定(でもなかったのだけれど))無理だった…。かなり。相当に。こてんぱんに。 頑張って6時半頃に職場は出たのだけれど、そして、家とは正反対の方向に向けてクルマを走らせ始めたのだけれど、さすがヘトヘトで、「こりゃ、やっぱ無理だわ…」と思って、途中でUターンをして戻る。いつもとは違うスーパーで、キリンの瓶ビールを1本だけ買って。持ち帰り

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「蒸発」したい。

「蒸発」したい。

死にたい! めーっちゃ死にたい! 頭は痛いし、床はべたべたするし、風は通らないし、冷蔵庫の野菜は傷み始めてるし、卵は一番古いのがすでにいつのものか分からないし、手負いのガッキー、じゃなくてゴッキーは行方不明のままだし、文化祭でやたら駄菓子を貰ったけれど絶対に食べないし、とはいえ捨てるのもイヤだし、ひと月半の新聞を一生懸命読んで気になる記事を切り取ったもののファイルするのが面倒だし、そして、「妻」は何を考えてるのか一切分からないし、というか、そもそも連絡すらできないし。そして息

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【祝福の中で産まれた事を】
【愛されて育った事を】
【母には母の苦渋があった事を】
【自分が赦せるのかという事を】

【祝福の中で産まれた事を】 【愛されて育った事を】 【母には母の苦渋があった事を】 【自分が赦せるのかという事を】

2021年5月23日。32年前に失踪した母を探しに、最後の消息が分かっている場所に行ってきた。結果だけを言えば、「母」はそこにいなかった。 ただ、僕はそこで、「母」が見たであろう景色、感じたであろう風、浴びたであろう太陽の陽を浴び、「母」を探せるようになった自分に出会えたことで、母への憎悪にも近いような感情は、「母も一人の迷った普通の女だった」という事に改めて気づき…「母」を愛せることに気が付いた。 「母」に会いたいと思った事は、正直言えば無い。本当に無い。ただ今回、「母

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蒸発した父の復活劇✨

蒸発した父の復活劇✨

私が5年生に上がる頃であっただろうか.... 冬眠していたクマが穴蔵から出て来るように、父がちょいちょい 私の前に顔を出すという頻度が 多くなってきたように感じていた.... それまでも たま〜に、外で遊んでいる私に 車の中からクラクションを鳴らしては 手招きし 車の窓越しに ジャラジャラと 小銭でお小遣いをくれていた.... なかなか気前の良い 気の優しい人だったように思う。 しかし その頃は 今までとは少し様子が違うことを 何となく感じとっていた... 予感は的中し

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いなくなった母

いなくなった母

数日間かけて少しづつ少しづつ母とお父ちゃんと呼ぶ人は、2人で荷造りをしていたと思う。 「家の物が少しづつ減っていた」と 後で姉が話していた。 ある時、姉と弟が風邪で学校を休んだ。 2人して熱を出して… その日、学校から帰宅した私は何となく家の中の雰囲気が変わっていることに気づいた。 姉、弟、そして叔母さん(母の姉)がいて 姉は泣いていた。(妹がいたか覚えていない) 「ママがいなくなった」 姉のその言葉を聞いて私は… 心の中で「やったぁ」と呟いた。 母もお父ちゃ

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