柳本々々

詩|柳本々々

詩|柳本々々

距離 「おはよう、ぼくだよ」と真夜中電話をかけたら、そうね、 わかってる、どこかにつれていってもあなたはすぐ消える、 ともかくわたしの手をつないでいなければだめだよ、 手さえ繋いでいたらいいから、と電話でいった。けれど、 次の日になるともう会えないことも多かった。 好きな窓辺をいつもさがして見つけては指さした。 わたしもその窓辺を見て、いいかも、といったりした。 いいかも、というと、そうね、とだけいった。       (そうね) それから何年かたってどちらからも電話を掛けな

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『バームクーヘンでわたしは眠った』

『バームクーヘンでわたしは眠った』

柳本々々さんのぽつぽつ響いてくることばと 安福望さんのやわらかい絵が語りかけてくる。 そして、一つ読んでは本を閉じ、一つ読んではぼーと考える。 そんな風にゆっくり、のんびり読み進めたくなる本でした。 この本自体は、柳本々々さんが1年間毎日書いていた日記から 103の話を厳選したもので、時々季節を感じる内容が混じっている。 それが、この人はこの季節にこんなことを考えるのだなぁと、 しみじみ思わせてくる。 私はこう思うなぁと自然と考える。 その結果、一つ読むたびに一息つく必要が

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