乾ルカ

争いの中で、もっとも意味のないもの

8人の作家が二つの一族が対立する歴史を競作の形で描くという「螺旋プロジェクト」

今日読み終えたのは、プロジェクト5作目で、ここから女性作家が2人続くのですが、まずは乾ルカ氏が登場し、「蒼色の大地」の明治と「シーソーモンスター」の昭和後期の間を埋める形で昭和前期を舞台にして描かれた作品です。

        (Amazonから画像をお借りしています)

太平洋戦争末期。敗色濃厚の気配の中、東京か

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心臓移植後の人生~心音(しんおん) 乾ルカ著~

今も小児心臓移植を受けるには海外渡航をも視野に入れる必要があるのが現状の日本。

主人公の明音は9歳の時に心臓移植のため寄付金で1億5000万を用意し海外に渡り移植手術を受ける。そして手術は無事成功し帰国。
普段私たちがニュースで間接的に知るのはそこまでだ。

非常に重たいテーマを取り上げている。舞台を札幌にしたのは、単に乾ルカさんが札幌出身だからなのか、いやきっと日本初の心臓移植をしたのが札幌医

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多謝🌸書いてよかったです☺️
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【書評】乾ルカ『心音』──難しすぎる問題の、シンプルな答え。

想像してみてください。
「もしある日飛び降り自殺をした子が、臓器移植を受けて生を永らえていたと分かったら。」
あなたはどう思うでしょう。
皆はどう思うでしょう。
──例えば、SNS上にはどんなコメントが溢れるでしょう。

──例えば。
「せっかく募金したのに裏切られた気分」
「何億円もの善意を無駄にしやがって」
「金返せ」etc...

全ての人がそうではないにせよ、そんなコメントが溢れ、自殺に追

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何か伝わるものがあったならうれしいです。
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「いつか」のできごと

小説『願いながら、祈りながら』を読み終えたところ。

息を吸って吐くように自然にうそをつく男の子の「いつかなんて考えたことがなかった」という言葉にぐっとうめきたくなったわたしは、この仕事をしていてもなんにもわかっていないんだなーとあらためて実感させられるおもいでした。
もっと個人的なことをいえばこの小説内の一年生の女の子にいちばん共感するところがあって読むのが苦しくなるほどだったのですが、やっぱり

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ありがとうございます。いい一日になりますように!
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お題:推薦図書  |  森に願いを

誰もが抱えている"人生の悩み"に、いつの間にか寄り添っている森番の魅力最近のニュースやドラマにはDVやいじめを題材にしているものも多い。
ドラマ3年A組でも、迫力ある演技と「たわいもない言葉ひとつで 傷つく誰かがいるかもしれない」など、改めて心に刺さるセリフが多く出てる。
この「森に願いを」には、迫力ではなく、暖かく包み込むような森番の優しい言葉が多く出てきます。

舞台になる森には、プライドを折

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