一駅ぶんのおどろき

【エッセイ】そっとレモンをおいてくる

高校生の頃、現国の時間に梶井基次郎という小説家が書いた『檸檬』という作品を習った。この作品を初めて読んだ時、こんなに面白い物語を書ける人がいるのかと感動したものである。主人公である「私」の心は、「えたいの知れない不吉な塊」に終始圧えつけられていた。元気だった頃の「私」は丸善で色々な商品をみることが好きだったのだが、この頃はどうにも足が遠のいている。好きな事といえば、みすぼらしい裏通りを眺めたり、お

もっとみる
( ノ^ω^)ノ
136

櫻木家綺談

五分後、桜が上京する。

 十八年と十一ヶ月、目一杯の愛情を注ぎ込み、手塩にかけて育ててきた、櫻木家の愛娘だ。

「あたし、こんなつまんない街を出て、この両の目でたくさんの世界を見てみたいの」

 思えば、県下有数の進学校に入学したくらいから桜は、どこか遠い目をして、ことあるごとにこんな青い台詞を口にしていたような気がする。

 自主性、主体性を育む家庭方針を貫いてきた手前、東京都内の某声優養成所

もっとみる
あなたに良いことがありますように🍀
37

問いを持つこと。(●´ω`●)

「問いを持てば、世界はそれにこたえてくれる」と教えてくれたのは、田口ランディさんでしたドグ。(●´ω`●)

その頃ドグ子は、

「問いってなんぞなもし?」っていう風に

問いを持つということが何なのかわからなかったんだドグ。

だから、

わからないものは、持てない。

問題のわからないところがどこか、わからないみたいな感じ。

必要のない問いには、いかに世界といえども答えるわけにはいかないんだ

もっとみる
神よ……!(*´Д`)
81

来たる分身時代

「ごめんね。私、付き合ってる人がいるの。分身の術でもあったら、あなたとも付き合えたのにね。」

A子のその言葉が全ての始まりだった。

恋は盲目。A子の言葉を本気にした俺は、ネットで分身の術の情報を必死に集め、様々な組み合わせで試してみた結果、なんと本当に分身できてしまったのである。

分身に成功した俺と俺は、もちろん真っ先に喜び勇んでA子の元へ走った。

アゴが落ちそうなくらい唖然とした表情で俺

もっとみる
ありがとうございまっす!(’〜^)ゞ
39

面接の質が格段と上がるたった1つのコツ

12月になりましたね。
忘年会にクリスマス、忘年会や大晦日、そして忘年会がある月間。

11月に週3ペースで実施された早期忘年会により、既に3キロ太りました勝村です。ちなみに12月は毎日忘年会があります。
イエスの生誕も忘年しながら祝いたいと思います。
今年の目標は「痩せること」に決めました。

さて、この12月という月間、実は就活でも転職でも動きがある月間。

就活は内定を持っている人が急に増え

もっとみる
ぶっちゃけ、嬉しい!
31

動画撮ろうと思ったけど、陳腐になりそうだからやめた

このお話は、動画が全てだと思い込んでいた女性が、#noteもくもく会 への参加を通じて、動画だけが全てではないと思えた、そんなお話です。

-------

冬晴れが気持ちの良い日曜日のあさ。

彼女は 「noteもくもく会」 に参加するため、茅場町へ向かった。雰囲気の良いカフェが入居しているビル3階が、今日の会場だ。

エレベーターをおり、左に身体を向けると、すでに何人かが、もくもくしていた。

もっとみる
嬉しいです😊フォローもしていただけるともっと嬉しいです!
23

二人のドライブ(リライト)

「来てくれてよかったですよ。私一人じゃどうしていいか分からなくて」
ハンドルを握る彼が、前を向いたまま笑顔でいう。

後部座席にはインターンシップでうちの会社にやってきた今にも弾け飛びそうな女子大学生たち。担当を押し付けられたのは人のいい後輩の彼。
「そりゃ、男の人一人で、女子大生5人のお世話はきついわ」
「そうなんですよ。何話していいかもわかりません」

「今日、一緒に行ってもらえませんか?」

もっとみる
スキありがとうございます! 大吉です!
39

三度見たら死ぬ絵に泣きつかれた話

「お願いです……死んでいただけないでしょうか?」
「お断りいたします」

冬、深夜丑三つ時。
安アパートに染み込む寒さに凍えながらも明日の更新に備えてパソコンに向かっている俺は、突如辛気臭い感じの声で死に誘われた。当然、断る。

「ですよね……」
「大体どこの誰だ、不法侵入だぞ」

俺はメシ、風呂、寝る、創作の邪魔をされるのは相手が例えブッダでもオーディンでも許さん男である。迷わずマチェーテを手に

もっとみる
大凶:大太刀「奈落」
31

【エッセイ】友情とレプリカ

高校3年生のある時に、級友が渡してくれた絵葉書に私の目は釘付けになった。青と黄色が主に使われたその絵は、青でおそらく夜空が描かれているのだろう。星がきらめいている。その青と対比するように黄色の絵の具で光が描かれ、光の下で人々が楽しそうにお茶している。後から調べてゴッホの描いた『夜のカフェテラス』という絵だということが分かった。彼女から届いた年賀状に、コナちゃんと私ってどこか似ているところがあると思

もっとみる
私もスキ♥️
46

レナードの朝

「ここは」
「餌場だよ、水を飲んでエサを食べるだけ」

1969年、人付き合いが苦手なマルコム・セイヤー医師が、
ブロンクスの慢性神経病患者専門の病院に赴任して来る。
研究が専門であり、臨床の経験のないセイヤーは、目は開けていても
意識がなく、無反応、無感情の患者との接し方で苦労するが、
誠実な人柄で真摯に仕事に取り組む。

「見てください」

セイヤーは患者に野球のボールを投げる。
患者はそれを

もっとみる
(。・_・)♪
38