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玄関チャイム

私が嫁いだ家は築40年以上経った古い建物だった。もちろん玄関チャイムはなかった。ある日生協のカタログに簡単に取り付けできる玄関チャイムが載っていた。思わず買ってみたものの取り付けることなく結局子ども達のおもちゃになった。おもちゃになった玄関チャイムの音色は小学校で鳴るチャイムと同じ。ピーンポーンパーンポン、ピーンポーンパーンポン。

ある日の夜中2階で寝ていると…1階からピーンポーンパーンポン、ピーンポーンパーンポン…あれ?子どもが誰か1階に下りておもちゃで遊んでる??襖を開けて子どもを確認。3人全員寝ている。もしや泥棒?夫と2人でビクつきながらバットを持って階段を降りる。1階の電気をつけておもちゃがある部屋を確認。誰もいない。全ての部屋を確認したが誰も何もいなかった。

何故おもちゃと化した玄関チャイムが夜中に突然鳴ったのか?全く分からず恐くなった私は玄関チャイムを供養することなく燃えないゴミの日に捨てた。そして時々世にも奇妙な物語のネタにして同僚の女の子達を恐がらせている。

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