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”焦り”が怪我を生むシステム

スポーツメンタルコーチ橋本です(@hashimotoyuro)。

メンタルって何ですか?と聞かれると非常に答えに困ってしまう今日この頃です。目には見えないものですし、一言では言い表しづらい。しかし、あえて言葉にするなら「人の内面にある仕組みやその作用」という感じになるのだと思っています(個人的見解です)。

例えば性格の中でも「社交的」というものがあります。これは人付き合いに積極的で上手な様子を表しますが、これはその人の中に「人付き合いができる仕組み」があると捉えることができます。具体的には「人と関わることが楽しい」「人と交流するといいことがある」という心がまえや、「コミュニケーションの経験が豊富でその方法を知っている」という能力に関するもの、などなど。それらがうまく働くことで「社交的」という性格を形作っています。

他にも「スポーツが楽しい」という感情があったとすると、それは人の内面が生み出したものだと言えます。私たちは「メンタル」と言葉を使うときに、メンタルが生み出す作用について話していることもあるのです。その感情があるからこそ、我々は次の行動に移ったり、行動を変化させたりして行きます。

そう思うと、人が何かを行動するときにそれを裏側から支配しているのがメンタルと捉えることもできます。目に見えないものこそ、自分の内面と向き合うことが重要になって来ます。

”焦り”のシステム

サッカー

行動を裏側から支配しているもの。

これをメンタルを捉えたときに、選手の身体的な問題がメンタルに起因していることが見えてくることがあります。

例えば”繰り返す怪我に悩まされる”ことの裏側には、それを引き起こす行動をしているかもしれません。自分の行動の裏には、思考や理由づけといったそれを引き起こすメンタルの仕組みがあります。

例えば「早く復帰しなくては」という”焦り”があるとどんな行動を引き起こすでしょうか?治るか治らないかの中途半端な状態で復帰することで、同じ部分を痛めたり、あるいは体の他の部分に飛び火する形で新たな怪我を作ってしまったり。

だとすれば、体のケアはもちろんのこと、”焦り”という内面の要素についても考慮に入れて、対処をすることが非常に重要になってきます。さらに言えば、もう一歩踏み込んで、

「どうして焦ってしまうんだろう?」

「自分が不安になるときはどんな時だろう?」

という目線で自分自身のメンタルを振り返ってみることで、問題の根本がみえてくることもあります。

もちろん「このように考えれば全ての怪我が防げます」というものではありません。しかし、怪我が続くということと自分自身の内面を繋がりを考えてみることで、見えてくるものもあるかもしれません。実は、そこに自分自身の上達へのヒントも同時に隠れているといったケースも度々あります。

ピンチから学び、チャンスに変える。そのためには自分の行動様式を振り返り、自分の内面について深く理解することが重要です。じっくり自分と向き合ってみると大きなヒントが得られるかもしれません。


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