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この集団って誰?ぼくの目を釘付けにした短髪集団

山手線の車内にいた。

ぼくは打合せに向かっていた。

すると、浜松町に着いた頃
短髪の集団がゾロゾロと車内に入ってきた。

その短髪の一人が

「青木!」

と少し大きな声で誰かを呼び、

呼ばれた方(おそらく青木さん)は

「鈴木先輩!何ですか?」

と、元気な声で答えた。

「何だ。何だ?この集団は」

そう思って見ると、
短髪だけど、みんな女の子で

めちゃくちゃ大きなバッグをもっていた。

バッグには「宮崎✕✕」と書かれてる。

宮崎?

ってことは、東京まで
大会か何かで来たんだろうか。

大会じゃないにしても、
ここまで遠征するなんて、相当な強豪校だろう。

そんなことを思いつつ、
とても興味があったのだけど、
ジロジロ見ないようにぼんやりと見ていた。

すると、また一つ発見した。

彼女たちの幾人かは
「台湾袋」という大きな袋を
もっている。

台湾にまで遠征しているのかな。
それとも台湾に旅行した時にでも買ったのか。
……次々と疑問がわいてくる。

(後でその学校名で検索したら、
台湾に姉妹校があったので、
その関係かもしれない)

それにしても、
彼女たちは不思議な輝きをもっていた。

そう言うと、

「高校生だから、当然だよ。若さでしょ」

と言う人もいるだろうけど、
ぼくは「若さ」じゃないと思った。

もちろん、若さもある。

でも、他の多くの高校生が
彼女たちのような
輝きをもっているかというと
そうじゃない気がした。

どちらかというと
ぼくが接してきた起業家に近い。

戦おうとする「情熱」

勝とうとする「情熱」

成し遂げようとする「情熱」

そうしたものが入り混じった「若さ」で
独特なモノだ。

少なくとも、
ぼくが高校生の頃は
こんなじゃなかった気がする。

あと数分で東京駅に着くという頃
「オレもがんばろう」
そう思った時に、

ぼくが好きな女優が
山手線のトレインチャンネル(広告)に
出ていた。

いつもなら、気になってしまう
化粧品のCMだったのだけど、

その下にいる
短髪の彼女たちの方が魅力的だった。


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