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ぼっち人事労務が横のつながりを求めて

総務からソフトウェアエンジニアを経由して人事労務へキャリアチェンジをしてきました。

総務時代は先輩や取引先の方からお誘いを受けて、同業他社の方を紹介していただく機会がありました。総務業務のコツやTIPSの共有を通して多くの交流がありました。

エンジニア時代も当時は今のように多くのコミュニティはありませんでしたが、勉強会やイベントに参加すると(元現)同僚の(元現)同僚といった形で紹介をしてもらいました。

そして人事労務。これが交流があるようでなかなかないのが現状です。

業務に関すること
→個人情報なので言えない
給与計算や制度設計のこと
→社外秘なので言えない
人事労務のひと
→口が堅い

仕事柄そうですよねとしか言えませんが、何かをオープンにすることで出てくるメリットよりデメリットのインパクトが圧倒的に大きいのでそうそう簡単には口に出せません。

就業規則も社内では全社員に周知することが大前提ではありますが、それを社外に周知することはまた別の問題で、また、内定者に対しても事前に就業規則を見せるか否かは会社によって異なります。見せてくれる企業より見せてくれない企業の方が多いでしょう。見せたとしても採用サイトや(求人票には最低限ありますが全部ではないので)こういった採用ピッチ資料と呼ばれるものでしかお目にかかれなかったりします。

人事労務の横のつながりってあるのだろうか?

スタートアップやベンチャーと呼ばれる新興系企業でベンチャーキャピタルの出資がある場合、その繋がりで「他社はこんなことをやっている」なんてのが耳に入ってきます。

とはいえ、その規模だと人事労務の専任者はあまりおらず、バックオフィスをまるっとやっているか人事でも労務周りはすべて外部委託して採用がメインなんてことも多かったりして、細かいことは顧問社労士へということが多いです。(妥当な話ではあるんですが)組織開発や制度設計の話だと経営層が握っていることも多いので、なかなかおいそれとそこには入っていけないという事情もあります。

大企業や拠点が全国にある企業の横のつながりはどうでしょうか?子会社や支店、工場が各地にある場合は各拠点に人事労務担当がいるかと思われます。規模によっては本社本店で一括でやっていて現地では専任がいない場合もあるかもしれません。

ひとつの会社・拠点で複数の人事労務担当がいる会社って思っているほど多くないのかもしれません。会社が小さくてひとり人事、拠点を支えるひとりバックオフィスなど、ひとりぼっちの戦いを強いられていることが多いのかもしれません。

そうなるとさらに横のつながりがあったほうがスキルや経験の向上の助けになりうると思うのですが、やはりそう簡単にはいかないよなとまた入口に戻ってきます。

となるとそのサポートなる存在は社労士なのかなと思うのですが、社労士が顧問先のことを話すわけもないので基本は1to1のコミュニケーション、アドバイザリーやコンサルティングになり、そこで終わってしまうのがほとんどです。

そこは会社による→そのバリエーションを知りたい

私が最初に労務担当になったとき1000人規模の企業で人事労務の実務担当が4名おり、それぞれ各分野を主&副で担当して急な休みや長期休暇でも対応できる体制を整えていました。

そこから流れ流れてひとり人事労務をやることになりましたが、ベースの知識や経験があっても、今までいた企業では未経験の業務もあったりして、誰かに聞きたいけど聞けないという状況が多くありました。

幸いにも顧問社労士はおりましたが、どこまで聞いて依頼してよいのか悪いのかなかなか距離感がつかめず、社労士が後方にいながらも日々模索しながら業務を行っていたように思えます。

問い合わせ先と言えば各自治体、年金事務所、健保、ハローワーク、労働基準監督署、税務署などほぼ決まっているし、それで言えば社労士の方とちゃんとタッグを組めは鬼に金棒なんですよね。法律の話を聞けばズバっと回答していただけるんですが、それ以外の会社の裁量で…という部分については、「各社さんによりけり」という回答が主で、実はそのバリエーションが知りたいというのが横のつながりを求める本心だったりします。

会社の制度や仕組みを考えるとき、経営層から「他社は?」「一般的にどうなの?」という松竹梅でいう竹を聞きたがるので傾向があるのでこちらも材料として松竹梅を取り揃えて、だから弊社はこれを、と訴えたいところではありますが、表向きに拾える情報は松がほとんどでなかなか竹にたどり着かないものです。

そうなるとやはり自分で情報を取りに行くわけです。

総務時代からお世話になっている総務の森、コミュニティというよりは掲示板ですが労務トピックもあります。どこの会社も困っているんだなと改めて思った次第です。この回答を鵜呑みにするのではなく関係各所へ質問をするための勘所をつかむという形で使っています。

対面で集まるイベント(現在はオンライン)。採用評価育成組織開発方面が主でした。

こちらはその名の通り労務担当者のためのSlackコミュニティ。大小新旧様々な企業の方がいらっしゃいます。

情シス向けのlackコミュニティ。人事労務でもシステム周りやID発行で情シスの皆さんには大変お世話になっているのもあり、backofficeのトピックはとても参考になります。

Twitterも匿名ではありますが、同じ人事労務という仕事に就きながらも業種や企業規模によって考え方も違えば優先順位も違うことが良くわかります。自分の会社は常に全体のどの位置に立っているのか、その立場で何をするべきかは常に俯瞰しながら見ていく必要があります。

今はコロナ禍で対面のイベントはほとんどありませんが、オンラインでの交流が活発になったおかげで逆につながりの範囲は広がっていくのかもしれません。









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