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サバイバーからの伝言

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虐待被害に合い、生き辛さを感じてもがき苦しむ人たちへ。 私があなた達に伝えたいことは、2つだけ。 『あなたは、悪くない』『生きて』
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#コラム

【たとえ、声が枯れても】

【たとえ、声が枯れても】

映画「SHE SAID/シー・セッド その名を暴け」を鑑賞した。向き合うのに胆力が必要だったが、今、この作品に出会えてよかったと心から思う。

鑑賞後、コラムを書くまでに、あえて1日時間を置いた。映画のテーマと重なる原体験を持つ私には、頭を冷やす時間が必要だった。

いつも以上に丁寧に文献を読み返し、ネット上に散らばる情報の中から一時情報を洗い出し、「私の主観」ではない「事実」を確認した。“私の思

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【大人が“きれいごと”を諦めたら終わりだ】

【大人が“きれいごと”を諦めたら終わりだ】

昨日、withnewsさんで全5話の連載コラム第1話が公開となりました。連載は毎日更新を予定しており、本日すでに第2話が公開となっております。

コラム冒頭に、以下のような前置きを書きました。

私は、世間一般でいわれるところの「虐待サバイバー」です。そのうえで、ここに綴る内容はすべて私個人の体験・主観であることを明記しておきます。汎用性のある情報ではなく、一個人の記録に過ぎません。ただ、その一例

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“生かすため”の議論を。

“生かすため”の議論を。

一人暮らしをしながら介護の仕事をしていたとき、無資格で中卒だった私の手取りは、10万円前後だった。そこからアパート代、光熱費、携帯代、保険代、駐車場代含む車の維持費を支払って手元に残った額が、私の食費だった。

擦り切れた下着を履き続け、靴下の穴は小学生の時から使い続けている裁縫セットで縫った。同年代の友人たちが大学へ通い、バイト代で海外旅行の計画を立てている。羨ましいを通り越し、もはや別次元の世

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公平である、ということ。

公平である、ということ。

こちらの記事には虐待、犯罪などのセンシティブな内容が含まれております。読み進めるかどうかのご判断は、各自でお願い致します。

何かしらの犯罪が起きたとき、いつの世も人々は思い思いに声を上げる。その声は、立ち位置によって違う。両極にある考えの人もいれば、似ているけれどすべて同じとは言えない人まで、その様相は様々だ。

プロフィールにもある通り、私は虐待サバイバーだ。傷付けられる側の生活を、長年強いら

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