野良猫と彼女(前編)

千秋楽から1日経って、終わったことを実感しています。今日の方が寂しさが増しているなか、公演の振り返りを。
(と言いつつこの記事を書くのに1日要したので、実際には2日経ってしまいました)

まずは、ご来場いただいた皆様、遠くから応援してくださった皆様、いろいろな面で支えてくださった皆様、本当にありがとうございました。

私は、まだ場数も少なく未熟すぎるほどに未熟です。そんな中、今回初めてヒロインという大役をいただきました。私よりも力がある人たちがいっぱいいる中でのこのポジション。うまくいかなくて、なんで私が明日実なんだろうってぐるぐる考えてしまったこともありました。

そんな中で、ありのままの自分で、明日実でいいんだって思えた瞬間がありました。それを教えてくれたのは、紛れもなく座組のみんな。
自分らしい明日実でいると、自然といろんな歯車がうまく回り出しました。

だから、私の演じた樋山明日実は、座組のみんなのおかげでできたキャラクターです。お話の中でもそうだけど、お話の外でも、明日実はたくさんの人に気づかされ、助けられて成長していきました。ありがとうの言葉じゃ伝え切れないくらいに感謝しています。


ところで、私と明日実って見え方こそ違うけれど、やっぱり根底は似たものをもっている気がします。多分、似たような過去をもっているからかな。明日実が辿った道は、私も歩いてきた道だったような気がしてます。

人生いろいろあるから、誰だってときに大きく傷つくこともある。でも苦しかった過去に囚われすぎてつまらない毎日を過ごすよりも、自由に思うがままに生きる方が楽しいし、少なくとも私はそうしたいなと思っています。

明日実の気もちをそんな風に前向きに変えてくれたのは峻祐であり、周りの人たちでした。そして、それと同じように、「私は私でいいんだ」「自分らしく生きたい」って私自身を前向きにしてくれた峻祐のような存在はお芝居でした。

過去は変えられないし、根本的な問題が解決したわけじゃない。それでも、小さいけど意味のある大きな一歩を踏み出した明日実の未来に、幸せが広がっていますように。今はそんなことを願っています。

私自身、これからもっともっと勉強して、強くなって帰ってきます。だから、そのときにはまた観に来てください。
私も明日実に負けないくらい幸せになって、輝くぞ。

樋山明日実役 立花春菜

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