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台風の後に浮かんできたこと

今朝の台風は、関東地方のあちこちに被害をもたらして通り過ぎて行ったが、うちは珍しく雨漏りもせず(準備を万全にしたせいか…いや、昨年末に屋根を張り直してもらった効果がようやく出たということ)、何事もなく過ごせた。

が、頻繁に目をさまして情報を見たり、ようやく風雨が弱まって眠れると思ったら「土砂災害警戒情報」のアラームがスマホで(けたたましい音で)立て続けに鳴り、起きたりして、寝不足のまま朝を迎えた。

「土砂災害警戒情報」のアラームは、おそらく今年度からの決まりになったのだろう。神奈川県砂防海岸課と横浜市が別々に鳴らす。横浜市は文字数が多くて(短く伝える技術がないと見えて)同じ内容のアラームを2度鳴らす。これは先日、雷がすごかった日に経験ずみだ。まったく同じ要領で鳴ったので、またか、という感じ。(短く伝える技術がないと見えて)と書いたが、どこまで書いても、いまいる場所が避難勧告の土地にあたるのか、あたらないのかは横浜市のウェブサイトに行き、何ページも先へ進んでPDFファイルを開かないとわからないので、そこで長く書く意味はあまりない。何というか、いかにもなお役所仕事であって、おそらく大半の人はどうすればいいのかわからないし、きっと鳴らした方も避難する人が続々避難所に来るとは考えてないだろうと思われる。

朝からはメディアを通じて台風被害の復旧作業がいろいと伝えられるだろうと思いきや──次から次へと伝えられるおは、運休になった電車を待ち駅で群をなす人びと、それはやがて長い列をなし、駅の周囲をぐるぐるまいて… というギャク(?)に変わっていった。

昨夜の時点で、今朝の通勤ラッシュがうまく運ばないだろうことは容易に想像がついた。こういう時こそ「空気を読む」というか…いや、「空気」なんかじゃない、ロジカルに、起こるはずの事態を予想して動かなければならないのではないか。「社会人」であるならね(残念ながらそこに「社会人」はほとんどいない、「会社人」ばかりだ)。それでやっぱりこれか… というのには、ため息もつきたくなる。

うちは朝の協議を経て家族三人で家にこもったが、たとえば、この列に並ばねばならなかった人たちの気持ちを想像してみる。何も好きこのんで並んでるわけじゃないよ、と彼らは言いたいだろう。しかしこうやって従順に生きている人びとの、この行動こそが、この社会を「生きづらい」ものにしていると考えるのは自分にはひじょうに容易い。

(つづく)

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「道草の家・ことのは山房」のトップ・ページに置いてある"日めくりカレンダー"は、1日めくって、9月8日。今日は、てるてる坊主の話。

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