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大根と新年

2020年になりました。今年もよろしくお願いします。ここ(note)では、大晦日の夕方に「発熱の最終回」というのを書いてから、6日ぶりに書きます。「最終回」というのは、昨年、元日から大晦日まで365回、毎日書き続けた「道草のススメ2019」の最後の回(日)だったということ。

その「最終回」で発熱していると書いた後、熱をはかったら38.8℃、それから数時間で40℃近くまで一気に上がったので「まさかインフルエンザ?」と慌てて救急医療センターに駆け込みましたが、病人で溢れかえっていて、2時間待ち(座ってるのもきつい状態で、辛かった!)、検査してもらいましたが幸いにもインフルエンザではなく、鼻水も咳も出ず喉も痛くない不思議な発熱が続き、年が明けて2日までは寝込んでいました。

疲れが一気に出た、1年間の毒が出た、と考えるのがよさそう、と自分でもまわりでも思われています。

今回、面白かったのは、意識のハッキリした状態で(眠ることなく)、発熱が自分のからだの中でどんなふうに変化してゆくかを観察できたことでした。

元日の夜、再び38.4℃くらいになり、解熱剤などは飲まず発熱と付き合っていましたが、前夜の解熱剤が効いて熱が下がっていた昼間にじっくり眠っておいたので眠たくはなく、体力も残っていたので、じっくり発熱と「付き合う」ことができたのでした。

からだの中が燃えに燃えている最中は、どんなに着込んで毛布をかぶっても汗も出ません。でも、熱が闘いを終えて、ふっと力を抜く瞬間はアッサリしたもので、「あ、おわったね」と心の中で熱と話ができるくらいでした。

その後、ドバッと汗が出てきて、熱が下がってゆく間の苦しさというのもまたありますけど、心はホッとしています。

ようやく落ち着いて眠れたのは2日の明け方でしたが、不思議な開放感がありました。

(※高熱で食欲がない時は、バニラアイスがいいそうですね。冷たくて、栄養もあるし、とのこと。幸い今回は高熱でも食欲はそれなりにあったので、熱が下がってから食べましたが。)

おかげでこの正月は家を出られず、何もできず、ただただ寝て過ごしました。でも、これでよかったかも? という気がしたのは、ようやく「休めた!」という実感があったから。体調を崩さなければ、1年以上「休み」なく走り続けたまま、そのまま走ってゆかねばならなかったかも。熱を出すのも仕事? 自分のからだに「ありがとう」と言いました。妻からは「アクの抜けた大根のような顔をしている」と言われてますが…

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昨年は365回、ここ(note)で次から次へと書きまくったのでしたが、それだけ書いていたらなかなか他に手が回らない。それを覚悟で、2019年は「捨てる」つもりで、といつか書きましたけど、ほんとうにその通りの1年になりました。

今年はもう「捨てる」の止め。

昨年ここ(note)に向けていた力は、自作の(エッセイやら小説やらの)原稿に向ける、とにかく毎日書こう、ということでもう始めました。『アフリカ』次号の"セッション"も始まっているし、その後には、下窪俊哉(つまり自分)の作品集も待っています。

ここ(note)では、週1回の近況報告のようなことでも書こうかな、と思っています。「道草のススメ2020」は、だいたい毎週・月曜更新、という計画で。

今年の目標? 正月に想定できている1年なんてすぐ変わるからね。それにしても新年早々にきな臭いニュースが続いていて、世界情勢を見ると非常に心配、不安が大きい。日本国内を見ても、ね… ぼくは東京をうろうろする仕事をしているのでオリンピックもたいへん心配、どうか無事で1年過ごせますように、と祈っています。

これを読んでくださっているおひとり、おひとりにとっても、何だろう… 大切な何かが見つかるような、よい1年になりますように!

今年もよろしくお願いします。

(つづく)

オトナのための文章教室」、2020年の初回は、横浜・桜木町にて、1/13(月・祝)10時〜 約2時間。題して「"待つ"ということ」。

書くことをめぐってアレコレ、読んだり、話したりしますが、今回は話の中心に「待つ」を置いてみます。参加者募集中。興味あるなぁという方は遠慮なくお問い合わせください。

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