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3000個の図解をつくったら、 コンテンツデザインにたどり着いた

こんにちは!DESIGN BASEに所属している、デザイナーのあさのです。今回は、最初のデザイナーになろうと思ったきっかけ〜コンテンツデザインというお仕事にたどり着いた話を書いてみました。

原点

私の小さい頃からの夢は「小学校の先生」でした。子供が好きという理由もあったんですが、1番の理由は別にありました。小学校って先生からの予定便りとかあるじゃないですか。あと、壁にクラフトを貼りつけている先生がいたり。それから、小学校の頃に、遠足に行ったときに手書きで新聞のようにまとめるという作業が好きだったり。卒業アルバムのコンテンツを作る担当になったり。

ああいうのを作りたいなーって思って、ずっと小学校の先生になりたいな、と思っていました。(今の小学校はどうなっているのかわかっていないですが。)小学生の時によくしていた遊びは、小学校の先生ごっこでした。自分で予定便りとか、手書きで作るんです。授業をするっていうよりは、そういう作る時間が好きだったんですよね。

なので、高校一年生まで小学校の先生になりたいと思っていました。ただ、ずっと小学校の先生になりたいと思っていたと同時に、なんとなく海外にも興味がありました。もともと、両親が日本以外の出身だったり、親戚が留学経験があったり、洋楽・洋画が好きでした。そして、高校一年生の時に進路を考える機会があり、高校を卒業したら海外の大学に行きたい!という思いが強くなりました。日本の大学に行かないという決断をしたので、小学校の先生という夢はそこで断つことになりました。

大学に進学してから

大学に進学してからは何を学ぶか、迷っていました。小学校の先生になりたいとずっと思っていたので、他の夢が思いつかなかったんです。「留学」というやりたいことは見つけたけども、それは手段であって、目的ではありません。留学して、どうしたいか、何がしたいか、まだ見えていませんでした。子供が好きという理由で、一時期は、Child Development(子供の発達)を専攻していました。この学部では、保育園・幼稚園の先生になる人が多く在籍していました。授業を受けながら、学校にある託児所でのボランティアを毎日していました。経験して思ったのが、「これを仕事にするって辛くないか.. 」と。これが私の感じた素直な気持ちでした。私には、向いてないかもしれない.. そう思い始めました。

じゃあ、次に私は何がしたいんだろう?

そう迷っていた時、授業の中で自分のルーティンを手書きで図にするという課題がありました。

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👆実際に作成したもの

作業していて、思ったのは「お.. なんか楽しい。」どういうレイアウトにしようか、どのカラーを使おうか、どういう装飾を追加しようか、考えるのが楽しかったんです。この感情と共に、「こういう仕事ってあるのかな?」と思って調べました。出てきたのは、「グラフィックデザイナー」という職業でした。お!私が楽しいと思える仕事に近いぞ。その時に、小学校の先生になりたかった理由を思い出したのです。「ん?なんか繋がってるぞ。」なんだか運命を感じた私は、大学三年生になる頃にグラフィックデザインを専攻することに決めました。

大学生活の最後の2年間で、いろいろなことを学びました。グラフィックデザインやタイポグラフィの基礎はもちろん、コーディング(html、css)やARといった幅広いエリアを学びました。たくさんあるんですが、一部紹介します。(昔の画像なので画質が粗くてすみません!)

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👆自分でフォントを作成する授業

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👆コーディングの授業(全部コードで書きました)

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👆ARの授業

大学4年の時に念願のグラフィックデザイナーのアルバイトを始めました。学校の課題のみしか実績がなかったのと、デザイナーが私だけという状況、とてもとても不安でした。

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👆当時のデザインがこちら。(Instagramに載せてあるものしか見つかりませんでした。。)

今見ると、とても恥ずかしいクオリティなんですが、とても楽しかったんですよね。自由にデザインできてたというか。ただ、デザインのクオリティにいつも自信がなく、本当にこれでいいのかな..とずっと思っていました。大学を卒業してからもアルバイトの延長で、このお仕事を数ヶ月、続けていました。その後に、日本に帰国して、ユーザベースで働き始めました。ユーザベースとの出会いはこちらを一読くださいmm

3000個の図解を経て

上記のnoteにも書いたことですが、私のユーザベースでの初めてのお仕事は、SPEEDAのトレンド(AIや5Gなど最新ビジネス情報についてまとまっているレポート)の図解でした。とにかくたくさん作りました。トレンドは、タイムリーに情報が変わるので、アップデートが必要なレポートです。ゼロの状態から作った図解とアップデートした図解を含めると、私自身で作業した図解の数は約3000個でした。トレンドは、統一感を出すために、フォーマットが用意されています。(フォーマットの一部です👇)

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トレンドの主なプロセスとしては、アナリストがすでに編集した図解のラフを、トレンドのフォーマットに沿ってデザイナーがデザイン作業をしていきます。最初に担当した時は、とにかく数を生み出すということに注力をしていました。そして、全部の図解において、シニアデザイナーにデザインレビューをしてもらっていました。デザインレビューで私の気付けなかった箇所のフィードバックがあり、そこでデザインの基礎を学んでいきました。

ある程度、私の中で図解を作る、ということに慣れ始めていた頃、次のチャレンジが用意されました。それは、デザイナーからの編集・提案です。求められるプライオリティが、量<質に変わっていきました。これまで受け身で作っていた図解をアナリストと共にさらに共創して作っていきます。編集され、用意されたラフをそのまま受け取るのではなく、違和感を感じたら提案をして、もっと良い表現方法を探します。見た目の話だけではなく、内容の話です。

それができ始めるようになると、編集から入る、というお仕事が増えていきました。例えば、導入事例の図解です。これは、私自身も、導入事例インタビューに同行し、ライターさんとマーケ担当の方と共創しました。インタビュー後のミーティングで、文章の中でどこを図解にするのかを決めます。そしてライターさんが、文章でまとめてくれたものを元にラフを作成します。意図があっているかをやりとりしながらブラッシュアップをし、最終のラフができた後、本番用の制作に取り掛かります。

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👆パワポで作ったラフの一部&トレンドの図解以外に作った初めての図解(導入事例はこちら

この時は、トレンド以外に図解を作成した経験がなく、トレンドのように、フォーマットがなかったので、トレンドを参考に図解を作成しました。合計で4回のインタビューに同行させてもらい、図解制作に携わることができました。ラフが用意されていない状態で、フォーマットもトレンドほど決まっていないものは私にとって、新しい挑戦でした。そしてこの頃から、トレンドのデザインレビューを卒業することができました。

トレンドの図解から始まり、様々な図解を作成しました。導入事例、営業さんが目指したい世界観を表した図解、SPEEDA内のトレンド以外のコンテンツ図解など、SPEEDAの図解といえばこれ!というものを目指して作成していきました。

👆図解のことについてもいろいろ調べました。そもそも図解とは何か。どんな種類があるのか。参考にした一部の本を載せておきます。

Think Beyond への参画

仕事の難易度が徐々に上がっていく中、新たな挑戦がきました。前回のnoteにも書いた、ユーザベースの新規事業育成プログラム「Think Beyond 」への参画です。検証立ち上げ中の人事向けサービス「TUNING」で、サービス内で出てきたQAや議論を図解化しました。これまでの図解制作は、すでにラフが提供されてあったり、図解が作りやすいように文章が編集されているものでした。今回の挑戦は、「ゼロからの集〜図解化」です。オンラインやSlack上で議論されたトピックを自分なりに文章にまとめ、それを図解ラフにします。ラフを人事の観点からブラッシュアップしてもらいます。それを繰り返して、図解を完成させていきます。ここで私が難しく感じたのは、「編集」と「現場で使えるものにする」です。今まで、8:2 (デザイン:編集)の割合だった図解制作が、6:4 (デザイン:編集)となりました。もちろん、最初出したラフが一発OKとはならず、何度もコミュニケーションを重ねて完成形に近づけます。

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👆Think Beyondでの図解作成フロー 

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👆議論を文章にまとめたもの

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👆ラフの一部、ここから人事の観点を入れてもらってブラッシュアップしていきます

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👆完成版

ここでの新たな挑戦は、デザインの自由度が高くなったことです。今までは、SPEEDAらしさを出せるようにデザインしていきましたが、立ち上げの時期で、TUNINGらしさが確立されていなかったので、いろいろ試しました。試してわかったことは、たくさんありました。例えば、最初は濃い色を使っていたのですが、「使える図解」を目指して、薄い色にしてみたり。濃い色だと、デザインの方が目立ってしまって、薄い色にすることによって、「資料」としてそのまま使うことができます。テキストも見やすくなるし、書き込みやすくなるかなと思いました。最初はpngとして提供していましたが、人事が編集できるようパワポで提供しました。

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👆第一弾と改良していったもの

この図解制作を週に1本作るという目標を掲げ、SPEEDAのお仕事と兼業していました。正直、週1本のペースで編集〜図解化するのは、結構大変でした。でも頑張れたのは、「無理のない範囲で進めていこう!」と言ってくれたメンバーのおかげでした。

INITIALのオリジナル記事

Think Beyondを終えて、また新たな挑戦が始まりました。Think Beyondでの私の働きぶりを見た平野さん(現B2B SaaS事業CDO)からINITIALという別のチームへのレンタル移籍の話をいただきました。そして、INITIALのオリジナル記事を6本(7-9月)担当させていただきました。

Think Beyondは新規事業の立ち上げでしたが、INITIALはユーザベースの一つの事業で、Think Beyondとは違ったプレッシャーがありました。今までと違うと感じたのは、モバイルファーストだということです。コンテンツに沿ったデザインがより求められたので、デザインの自由度も高く、縦長のレイアウトの難しさを体感しました。今までのINITIALのオリジナル記事やNewsPicksのインフォグラフィックスを参考にしながら、デザインを考えました。

これは余談ですが、一番最初に任されたお仕事はSPEEDAトレンドで、トレンドって最新テクノロジーを扱っているレポートです。INITIALはスタートアップの情報(最新テクノロジー)に特化したプラットフォームなんですよね。私の中で、これは繋がっている!と思いました。

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👆担当したオリジナル記事(Amazonも熱視線、気候テック最前線


さいごに

一番最初の小学校の先生になりたい!というところから始まり、トレンド、SPEEDAコンテンツの図解、Think Beyond、INITIALというジャーニーマップがありました。私がここまでたどり着けたのは、

目の前のことを全力でやってきたから

だと思っています。当たり前のことだと思うんですが、目の前のことを全力でやってきたから、仕事の幅が広がりました。3000個のトレンドの図解を頑張ったから、トレンド以外の図解を任せてもらえて、次から次へと繋がっていったのです。

そして、難易度が上がっていきました。「私にできるのだろうか。。」と、難易度が上がるたびに思いました。今までのComfort zoneを超えて新しいことに挑戦する。トレンドは今までやってきたから慣れてきたけど、他の図解は一気に難易度が高くなった気がする。その時はそう思っていました。ただ難易度が高くなるたびに自分に言い聞かせていることがあります。

私ができると信じてくれているから、この仕事が私にきたんだ!

よく乗り越えられない試練は与えない、って聞くじゃないですか。その時の自分に見合った壁が用意されているんだ!と思うようになったら気持ちがだいぶ楽になりました。よし、頑張ろう!って思えたのです。

そして、目の前のことを全力でやってきたら、自分の極めたいことが見えてきました。それは「コンテンツデザイン」です。コンテンツデザインについては廣田さんのnoteをご覧ください!

今までのジャーニーを振り返って、全部繋がっているなぁと思うんですよね。INITIALにたどり着いて、ちゃんと言語化された感じです。なのでこれから私は、コンテンツデザインを極めたいと思っています。伝えたい情報をわかりやすく伝える。見た目の話だけではなく、コンテンツ(編集)もサポートするデザイナーを目指していきます。

今、自分のやりたいことが見えてない人、やりたいことができていない人。今、目の前のことを全力でやっていけば、やりたいことにたどりつけると思います。やりたいことを見つけることができると思います。そう言える根拠は私自身が実体験したからです。あの時頑張ったから、今の私があると思っています。無駄なことは一つもないと思っています。どんなお仕事でも、精一杯の誠意で頑張れば、必ず頑張ってよかった!と思える時が来ると思います。必ず、見てくれている人がいます。そして、仕事を楽しむコツは「本気でやる」(by Co-CEO 佐久間さん)ことを忘れないでほしいです。

これを読んで、少しでも「よし、頑張ろう!」と思った方が一人でもいたら幸いです。一緒に頑張っていきましょうー!一読ありがとうございました!

DESIGN BASE が気になった方はぜひこちらをご覧ください!

(素敵なバナーはSoyoka Hiroseさん&Kurumi Fujiwaraさんです!)



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