„Alles in Ordnung“わたしは大丈夫
ベランダが唯一の憩いの場。パジャマのポケットから取り出したタバコに火をつけて吸い込む。吐いた煙は風に吹かれてすぐ消えた。
外はどこを見ても暗くて静か。それだけが取り柄のつまらない場所。
もうひと吸いしようとタバコを咥えたところ、隣からすっと手が伸びてわたしの口から煙草を奪った。
「君が空気を主食にしているなんて知らなかった」
いつの間にか隣にいた先生はまだ十分ある煙草をへし折った。それから手のひらを出してきた。私は観念して煙草とライターを彼の手のひらに渡した。
「どうせなら