あえて先を意識しない生き方～今を全力で生きれているか～

20231002 Mon

今年も早いもので、もうすぐ10月だ。
私の会社でも週明けは内定式があり、24新卒メンバーがやってくる。

正式にジョインするのは来年の4月からだが、自分自身また一つ先輩になるということがすごく不思議に感じてしまう。

社会人になってもうすぐ1年半が経つこの節目、会社で伸び悩んでいる後輩の教育係を今日から担当することになった、
彼自身からも悩み相談などを受けるが、そんな彼と一年前の自分を重ねながら考えてみたいと思う。

悩める彼は、地方から出てきて、将来は実家の家業を継ぐため、今はその修業・経験を積むために私の会社に就職してきた。

そんな彼をこの半年間見てきて感じたこと。

社会人としてのスキルはまだまだだけど、自分にものすごく自信があって、仕事ができない自分を認められていないように感じる。

「俺はもっとやれる」
「これは将来のためになるのだろうか」

彼はすごくストイックで真面目だから、一つのタスクに色んな意味を探そうとしているように思える。彼の良いところでもあるが、一方でそれが彼を悩ましている原因のように思える。

何が言いたいかというと、将来の目標（家業を継ぐということ）が明確に決まっているからこそ、どんな事柄も将来から計算して考え、思い切ったがむしゃらな行動ができていない。

私が思う、彼の問題点が二つ。

1. できない自分を素直に認められない

2. 自分にしかベクトルが向いていない

①できない自分を素直に認められない

これは自分もそうだった。仕事ができず、ミスばかりしてしまう。上司の助けがないと仕事を進めることができない。
社会人として最初は仕事ができないのは当たり前のことなのに、今までの自分の成功体験などが邪魔をして、できないことを認められない。

その本質は、周りからよく見られたい。
できるやつだと思われたい。ちやほやされたい。
つまり、他人の目や評価を気にしていきているのだろう。

だからこそ、自分ができない要因を周りや環境のせいにしてしまう。
その根底にあるのは、「自分は本当はできる」という根拠のない自信やプラライド。

もちろん、根拠のない自信を持つことはもちろん良いこと。
でも、自分ができないことを周りのせいにして、できない自分から目を背けたり、できないことを素直に受け入れられないと、何も前に進めないし、ましてや成長なんてしないだろう。

できないことは悪いことではない。
むしろ、できないことがわかった方が、さらに成長できるチャンスであるという思考になれば、怖いものはなくなる。

今の自分がまさにその状態だ。

わからないことに対して恐怖心がなくなり、どんどん周りに聞いたりして、自分の経験値を積むことだけにフォーカスしている。

できないこと、わからないことを素直に周りに言えるようになった。

それは、自分がよく見られたいとか、そんな周りの目がどうでもよくなり、「自分は自分のやり方で仕事を進めること」にしかフォーカスしていないから。

もう周りとも比べていない。

俺には俺の良さがあるはずだし、他の人にも良さがあって、比べるなんナンセンスだと思うから。

②自分にしかベクトルが向いていない

これも昨年の自分も同じだった。
目の前の仕事を自分がどうやって終わらせるのか。自分の評価が下がらないことを目的として取り組んでしまう。

だから、わからないこと、できないことを素直に周りに相談できず、一人で抱え込んでしまう。その時間は、考えているようで考えれていないので、全く効果的な時間ではない。

つまり、自己中心的に仕事をしていて、その先にあるゴールのために行動できていないことになる。そのゴールとはなにか。

それはきっと、「誰かのため」ということ。
クライアントの方の笑顔だったり、そのサービスを使う人達の笑顔のイメージができていない。

もっと言えば、その光景がイメージできていないということは、顧客視点で物事を考えられていないから、顧客が満足するサービスやコンテンツなんて生み出せる訳がない。

先を考えず、目の前の3年間に全力投球するという生き方

2つの点から考えてみたが、共通するのは「かつての自分もそうだった」ということ。

だからこそ、彼と関わりながら、行動を見ながらも自分のことを振り返るきっかけになるし、それが自分にとっても彼にとっても今後の成長につながると信じている。

将来のことを考えるのは良いことで大切なことだけど、その空想にばかり時間を取られ、目の前の今この瞬間を全力で生きれないのなら、一旦将来のことはあまり考えないで、目の前のことに全力投球してもいいのかなと思う。

今の自分も将来のことよりまず3年は目の前のことに全力投球すると決めていま取り組んでいる。

将来への不安はあるけど、今この環境で頑張れなかったらこの先どこにいっても絶対頑張れないし、今後に繋がらないと思っている。

ときには先のことを考えないで、目の前に全力投球する期間を設けてもいいのではないだろうか。