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「もっと大きなお金を流すために」個人に加え企業も実行者をサポートする「READYFOR SDGs」をスタートします。


クラウドファンディングの実行者、挑戦する人たちに、もっともっと大きなお金を流したい。そして、世の中に想いの乗ったお金を増やしたい。

私たちREADYFORは、ずっとそんな願いを持って、新たなお金の流れをつくる仕組みを構築するため、試行錯誤を繰り返してきました。ようやく、その願いが実現する日がやってきたのです。

2019年7月29日、READYFORは、クラウドファンディングに、企業による支援金を乗せるマッチングギフト「READYFOR SDGs」をスタートします!

マッチングギフトとは、企業が災害支援など社会貢献のために寄付を募った際、集まった金額に一定の割合で増額し寄付を行う方法のこと。欧米企業等でよく行われている寄付スタイルで、個人の支援に企業の支援が加わって、より大きなお金を寄付することができます。

READYFOR SDGsは、インターネットを通じて、自分の活動や夢を発信することで、想いに共感し応援したいと思った個人、そして企業から資金を募る仕組みです。

パートナーとなる企業の皆様には、自社のSDGs(持続可能な開発目標)のテーマに沿ったプロジェクトを支援するためのお金をご用意いただいております。

企業が設定するSDGs、社会課題を解決するテーマに紐付くプロジェクトであれば、クラウドファンディングによって多くの個人から集めた支援に加え、企業からのまとまった大きな支援をいただくことができます。

第一弾となる今回は、私たちの願いに共感してくださった5社の企業様より、総額6000万円の支援金をいただきました!!

つまり、これから立ち上がるクラウドファンディング、志ある実行者の方々に、総額6000万円の新たなお金を流すことができるのです。

これから少し、READYFOR SDGsを立ち上げた経緯、その背景にある思いを伝えさせてください。


年間25億円のお金が流れるようになった。それでもまだまだ足りない。

2011年3月29日、日本初のクラウドファンディングとして誕生したReadyfor。当時は、googleで検索しても日本語の記事が出てこないほど、クラウドファンディングを知っている人はいませんでした。

最初の実行者を探すべく、私は、知人やインターネット経由で、アーティストや社会活動家、約100人に会いに行きました。しかし、「そんな仕組みは知らないから怖い」とほとんど門前払い。それでも粘り強くプレゼンを続けた結果、勇気ある6人の挑戦者と出会うことができました。

「インターネットを通じて、誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくりたい」

当時はまだ明確な言葉にはなっていませんでしたが、たしかに胸に抱いていた私の思いに共感してくれた6人の実行者によるプロジェクトから、Readyforの歴史は始まったのです。

それから8年。今では約6割の人がクラウドファンディングを知っていると答え、READYFORには毎月数千件の問い合わせがあります。Readyforを通して新たに流れるお金も、初年度の年間1000万円から年間25億円ほどに増えました。

実行者の方々から「Readyforがあるから挑戦できた」というお声をいただける度に、Readyforを立ち上げてよかった!生きていてよかった!と喜びを噛み締めています。

Readyforを通じて挑戦できる人が増えていることを実感し、大きな喜びを感じると同時に、私の中には、「まだまだ足りない」「もっと大きなお金を流して、挑戦する人をもっと応援したい」という思いが生まれていました。

そしてある日、それを実現できる兆しを感じた、いや、実現すると胸に誓ったのです。

2017年7月1日、私が患ったがんの治療を開始するその日に、成育医療センターが立ち上げた、小児癌を患った子どもたちの無菌室を増設するプロジェクトがわずか3日で2000万円の支援を集めました。私自身も、抗がん剤を投与するタイミングでもあったため、もし自分が幼く、免疫力が低く、菌に触れてしまったら……と想像するだけで怖くなり、病室からスマホで支援をしました。

治療を経て私は無事社会に復帰することができましたが、それは研究によって開発された優れた薬のおかげでもあります。私が患ったがんの治療に使われる抗がん剤は、10年前に開発され、それまで30%ほどだった5年生存率が85%程まで向上したのです。もしその薬を開発する研究に資金がなかったら、私はがんを克服することはできなかったかもしれません。

同時に、世界にはまだまだ、難病と言われる病気が存在すること、資金が足りずに治療をするための薬の研究開発が進んでいないことも知りました。医療の分野にもっとお金を流すことができたら、誰かの病気を治し、命を救う一助になるかもしれない。そんな思いを強く抱いたのです。

実際に近年、Readyforでは医療分野において、1000万円を超えるプロジェクト事例も増えています。

医療の他にも、大学の研究、地域での創業、アート・文化創造など、あらゆる分野でReadyforを通じて、挑戦する人たちを応援することができていると感じています。同時に心に芽生えた「まだまだ足りない」「もっと応援したい」という思いをかたちにするため、私たちは「新たなお金の流れをつくる」ことを心に決めたのです。

お金の流れが変わることで、人の流れが変わり、社会が変わる

挑戦するために、社会課題を解決するために、必要なのはお金じゃないと言う人もいるかもしれません。もちろん「お金だけ」で応援できる・解決できるとは思っていません。でも、お金の流れが変わることで、人の流れが変わり、世の中が変わっていくことを私は確信しています。

2011年よりスタートアップ業界に身を置くものとして、これまでの8年で、お金の流れの変化を肌で感じています。事実、スタートアップ企業に行われた投資額は6年連続増加しており、2018年には3848億円が流れたと言われています。投資家たちが、想いを持った起業家に期待をかけ、多くのお金が流れるようになったのです。伴って、一流と言われる多才な人材が起業、スタートアップ業界に就職・転職するようになり、インターネット・スマホを中心に、これまでにない速さで、人々の潜在ニーズに応えるモノやサービスが生まれ、普及しています。

私が起業した2011年当初、まだまだ起業・スタートアップの道を選ぶことは「変わっている」と言われていました。8年経った今、これから社会を担っていく人たちが目指す、憧れの選択になっていると感じています。

そうなったのも、大きくお金が流れたことで、時に「クレイジー」と言われるパッションの強い創業者を支える、優秀なNo.2をはじめ、市場評価の高いメンバーが業界に集まるようになったことが大きいと思っています。

一方、研究や医療、社会課題を解決するソーシャル分野は、国の交付金や助成金が主な資金源となっており、流れるお金はなかなか増えないどころか、下降線を描く傾向にあります。そうした分野に、国だけに頼るだけなく、民間企業、個人の力でお金を流し、人の流動性を高めていくことが大事だと思うのです。

持続可能な社会の実現に貢献するために、私たちにできること

世界に目を向けてみると、国連は2015年、SDGs(持続可能な社会を実現するための開発目標)として、2030年までに達成すべき17の国際社会共通の目標を掲げています。日本で達成するためには、国や政府のみならず、企業や個人の意識と行動を変えていかなければなりません。

持続可能な社会の実現、SDGsの達成に貢献するために、私たちREADYFORは企業として、あるいはそこで働く個人として、何ができるのかを考え続けてきました。

国連の試算によれば、世界がSDGsを達成するためには、約150兆円の投資が必要になります。その投資ギャップをどうやって埋めていくのか。

これまでクラウドファンディングを通じて、社会課題を解決するプロジェクトにお金を流してきた実績のある私たちにできること。それは、SDGsを達成するため、持続可能な社会をつくることに貢献する活動に、もっと大きなお金を流していくことだと確信しました。

そこで私たちは、想いに共感した個人から支援を募るクラウドファンディングのさらなる発展を目指すと同時に、企業からの大きな支援をいただくマッチングギフト「READYFORSDGs」を構想しました。

構想を実現すべく、多くの企業を訪ね、ヒアリングをさせていただきました。その中で、サステナビリティが求められる時代、大企業のみなさまは、自社だけでなく、社会全体で手を取り合って、課題解決に取り組み、それが翻って自社の業績を伸ばすことに繋がるという考えをお持ちでした。そして、そのために必要である「お金」「人」「スキル」を提供したい、という思いが強いことを知りました。

私たちはReadyforを通じて、現場で、自分の願いを起点に、想いを持って、社会課題を解決するために邁進している人たちをたくさん知っています。そうした個人・団体と企業をマッチングすることができれば、より多くの想いの乗ったお金が流れ、人が流れ、社会を変えていける。そんな確信を持って、私たちは本日、READYFOR SDGsをスタートさせたのです。

READYFOR SDGsとは?

READYFOR SDGsは、企業のビジョン・ミッションに沿った取り組み、社会貢献活動・ビジネスをする会社、NPO・NGO団体、個人のみなさまに、クラウドファンディングの目標金額の半分をサポートしていただく仕組みです。

お金だけではなく、企業が取り組むSDGs番号・テーマに沿って、同じビジョンを掲げる活動をされている実行者の方々と長期的なパートナーシップを組めるスキームを目指しています。

第一弾として、大鵬薬品工業株式会社様、ロート製薬株式会社様、中部電力株式会社様、大和リース株式会社様、ストライプインターナショナル株式会社様に合計6000万円の支援をご用意いただきました。

そのなかで例えば、中部電力様には、SDGs番号11番「住み続けられるまちづくりを」、「ひとりひとりが安心してイキイキと住み続けられるまちづくりを」テーマに、2000万円のマッチングをご用意いただいています。

仮に、中部エリアで「地域のためのコワーキングスペースをつくりたい!」というプロジェクトを立ち上げたとしたら、目標金額500万円のうち、250万円は個人の方から、残り半分の250万円は中部電力様より支援していただくかたちとなります。

想いに共感してくれた個人の方から少額をたくさん集めることに合わせて、同じビジョンを描く企業からのサポートが得られることで、より早く大きなお金を集めることができるでしょう。

来月以降、続々と詳しい募集概要を発表していきますので、ご興味のある方はプレエントリーを行っていただけると、今後のマッチングギフトの募集情報のご案内をさせていただきます。

寄付と投資の間にある新しいお金の流れをつくる

寄付という見返りを求めないお金。投資という見返りを求めるお金。私たちが目指すのは、寄付と投資の間にある新しいお金の流れをつくることです。

寄付は、透明性が担保されないことや税制優遇が十分でないことからも日本には根付かないと言われてきました。クラウドファンディングが認知・普及されたことで、少しずつ、お金での見返りを求めない寄付文化が日本にも育ちつつあると感じています。

投資においても、環境・社会に配慮する企業に行なう「ESG投資」という概念が生まれ、短期的な利益ではなく長期的な視点を持って、サステイナブルな事業に取り組む企業に資金が集まるようになっています。

テクノロジーの発達により、国の垣根を超えたグローバルな資金調達の手段が増えている今、まさに、お金の流れが変わる時代がやってきたと思えてなりません。

そんな時代の幕開けに、私たちは、長期的な視点で、サステイナブルな社会を実現していくための取り組みにお金を流していく役割を果たしたいと思っています。

寄付でも投資でもない、社会を動かすための「新しいお金の流れをつくる」。私たちの挑戦が今、始まったのです。

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