サシャの秘密3-サイレント・ネオ-boy meets girl-

それでも怒りはおさまらず、砂漠の”中央基地”と呼ばれる街には巨大監獄があるのだが、その地下には地獄の入り口と呼ばれる地下牢があった。
そこに仲間ともども幽閉してしまったのである。

ゲンバ・オーウェンはその男がその後どうなったか、まるで興味はなかった。
おそらく光もほとんど届かない地下牢でのたれ死んだか、ねずみに食われたかであろうと、一度ふと思っただけで、まるで気にも留めはしなかった。
ララの提督にとって、未来ある青年のことなど、たいしたことではなかったのである。

ゲンバ・オーウェンにはこのようにこと娘のことになると、非道で無慈悲な一面が見られたのである。
サーシャはその後、ララのある名家の長男と結婚するよう強いられた。
これは、ゲンバ・オーウェンがすべて決めたことであった。
しかし、慎み深く優しさを持つサーシャであったが、強い意志の持ち主でもあった。
サーシャは父親がおしつける結婚相手をこばみ、前代未聞、下級兵士であるとアルマンテと結婚したのである。
アルマンテは衛生兵であり、非常に勉強家でとても誠実で真面目な男であった。

ある日、サーシャが従者を一人だけつれて、おしのびで花見に出かけた時があった。
そこでサーシャが足をくじいた時に、たまたま通りかかったアルマンテが親切に手当てをしてくれたのだ。
二人は一目でひかれあい、サーシャは身分を隠して付き合い始めた。
それから二人は数年間の付き合いを続けた。一度はサーシャが身分を明かしたため、別れた時もあった。
しかし、それでも二人はひかれあい、ついに結婚することを決めたのだった。

つづく…

サイレント・ネオ-boy meets girl-

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