単純接触効果とは

今回はよくある恋愛の2つをみていきます。

パターン1:職場恋愛
パターン2:遠距離恋愛


パターン1:職場恋愛

職場は恋がうまれやすい典型的な場所です。
オフィスラブという言葉があるように、
恋に落ちやすい条件がそろっています。

心理学的にみると、2つの理由が挙げられます。

まず一つ目は、土日祝休みの会社の場合、
平日の5日間毎日会社の人と顔を合わせることになります。

人間は毎日顔を合わせる人に対して好意を持ちやすくなります。
これを【単純接触効果】といいます。
何度も会い見慣れることで、相手に対して警戒心が薄れていき
親近感が湧いてきます。

二つ目は、ストレスの共有です。

仕事上での問題や困難な課題、人間関係など職場の環境に起因するストレス、
取引先との関係、嫌いな上司などのストレスを共有する機会が多くなります。

楽しい経験を共有した二人よりも、つらい経験を共有した二人のほうに
恋愛感情が生まれやすいことが、心理学者のラタネらの研究で明らかになっています。

仕事にはストレスがつきものですので、そのストレスを共有することによって
恋に発展するケースが多いのです。


ここで、前述した【単純接触効果】について詳しく解説していきます。

人間は、近くにいる人に対して好意を持ちやすいという特徴があり、
心理学では【近接の要因】といいます。

近接の要因は、過去に複数の心理実験で証明されています。

50センチ程離れたところにいるAさんと、
2メートル程離れたBさんと同時に会話をした場合に
BさんよりもちかいところにいるAさんに対して
より好意を持ちやすいことが心理学者のケーゲルの実験で明らかになっています。

また、皆さんの中にも学校や職場で最初に仲良くなるのは
席が近い子だったという経験があるのではないでしょうか。

これにも近接の要因が関係しているといえるのかもしれません。

好意を持ってもらった後、さらに親密度を上げていくには
何度も顔を合わせることが非常に重要になってきます。

相手を見慣れる事で、互いに警戒心が薄れ親近感が湧いてきます。
これを【単純接触の原理】といいます。

これらを踏まえると、人間は距離感の近い人を好きになりやすいといえるでしょう。

意中の人がいるのなら、まずは顔を合わせる機会を増やして、
近い距離を保てる状況をつくる事から始めると良いスタートになるでしょう。

今回は以上となります。

次回は一目ぼれの仕組みについて解説していきます。