Haruki Kudo

企画提案、空間デザイン業(商業空間、博物館等)|エッセイ形式でデザイン、読んだ本、音楽…

Haruki Kudo

企画提案、空間デザイン業(商業空間、博物館等)|エッセイ形式でデザイン、読んだ本、音楽についてなど書いております

最近の記事

はるきあるき〜弘前れんが倉庫美術館編〜

はるきあるき③、今回は青森県弘前市の「弘前れんが倉庫美術館」レポ!弘前出身でもあるワタクシ。ずっと気になっていたものの昨今の例のウイルスにより帰省を阻まれていたが、この正月ついに行くことができた。その全貌を見よ…。 0.基本情報 弘前れんが倉庫美術館は青森県弘前市吉野町に位置する、明治・大正期に建設された元シードル工場「吉野町煉瓦倉庫」を改修した美術館。弘前城へと続く弘前の代表的な市街地・土手町通りと、それを横切る土淵川のほど近くにある同館は、2020年7月11日にグラン

    • はるきあるき〜すみだ北斎美術館編〜

      はるきあるき2回目。両国は北斎通りの「すみだ北斎美術館」についてレポートしたいと思う。個人的にも以前から気になっていた建築でもあるココ、ついに行けました! 1.路地を抜けて まず目に飛び込んでくるのはスリットが特徴的な、まるで宇宙船のような建物。外装はアルミパネル、周囲の景色や空が映り込んで面白い視覚効果が得られている。ちょっとモノリスを彷彿とさせる光沢感…。設計は金沢21世紀美術館(西沢立衛との建築ユニットSANNA名義)や大阪芸術大学アートサイエンス学科棟も手掛けた一

      • はるきあるき〜深川江戸資料館編〜

        この春から、商業空間のデザイナーとして働き始めた。学生時代が終わり「業界の人」となって早半年以上が過ぎたわけだが、1年目のド新米ペーペーにとっては毎日何もかも新しく、ぴよぴよ言いながら仕事してます。 とりわけ私が現在属している部署は博物館等の文化施設をメインで扱うチームである。個人的にはこのジャンル、非常に面白く感じている。展示を行う空間、情報を魅力的に伝えるために展示資料に文脈を与えて構成し、来場者の行動を先んじてプログラムする空間…学部時代はプロダクトデザインを専攻して

        • 卒業制作"AIR GUITARS"などについて書く(遅くなりました…)

          もはや2ヶ月前、ご無沙汰ご無沙汰。筑波大学芸術専門学群卒業制作展後期に出店しておりました。 一言で言うならば「エアギター屋さん」を開店した。見てもらった方が早いか↓ これはARを用いたギター・フィッティングができる装置である。マーカーがあしらわれたほうきがディスプレイされている。マーカーに使用されているイラストは、それぞれの楽器のモデルにおいて個人的に名手だと感じる演奏者たちだ。なぜほうきなのか、それはギター・ヒーローに対しての憧憬、つまりはロマンに突き動かされた故にであ

        はるきあるき〜弘前れんが倉庫美術館編〜

          最近どう?ちせちゃんに聞いてみた 編

          ついつい気になる隣のテーブルの話。 村上春樹の「カキフライ理論」ご存知だろうか。「原稿用紙3枚で自分のことについて書くにはどうしたらよいか」という読者からの相談に、村上氏は「カキフライ(コロッケでもメンチカツでもよい)と自分との距離を書くことで、自分自身を表現することができる」と語った。私はカキフライ理論者であるし、今こそこの考え方は社会に必要なのでは、と言いたい。というのも最近は猫も杓子も「啓発」「自己分析」「発信」。野心に溢れたプレゼン大会、論旨が通った140字も大いに

          最近どう?ちせちゃんに聞いてみた 編

          渋谷全感覚祭は事件といっても過言ではないのだ

          「全感覚祭」というのはロックバンド「GEZAN」が主宰するレーベル「13月」がオーガナイズする、音楽を軸にしたイベントである。軸にした、というのも、全感覚祭は単なる「フェス」や「クラブ/音楽イベント」で片付く催しではない。2014年から開催されているこの祭は、イベント会社などに一切頼らず、ブッキング告知設営…など全てがアーティストやレーベルスタッフ、ボランティアの人などにより成り立つD・I・Yの祭である。特筆すべきはエントランスフリー、さらに今年はフードもフリー!を大阪と東京

          渋谷全感覚祭は事件といっても過言ではないのだ

          本棚から適当に三冊選ぶ。

          本って面白いですよね!小説であれば登場人物の人生、評論・エッセイであれば筆者の価値観考え方、実用書・専門書であれば体系化された知識ややり方。他人が一生懸命うまくまとめてくれたものをコーヒーを飲みながらでも追体験できるなんて、人間は便利な発明をしたものである。最近はスマートフォンやpcで膨大なネット上の情報をいつでもどこでも閲覧できるが、私は本にしかない価値がありそれはこれからも変わらないと信じる者の1人である。例えば、「晴耕雨読」の言葉にあるように本は読みたいときに読めばいい

          本棚から適当に三冊選ぶ。

          平砂アートムーヴメントについて書く。

          「平砂学生宿舎」というのは筑波大学にあるいわゆる学生寮の一つ。(宿舎は大学の南北4つのエリアに平砂、追越、春日、一ノ矢がある。名前はその土地の小字に由来するらしいです。)筑波大学をご存知の方はもしかしたらご存知かもしれないが、この宿舎よく「刑務所の方がマシ」と評されることもある曰く付きの場所。むむっ。格安ではあるが広さとしては6畳もなく壁は薄いし虫は出る…快適に過ごせるかどうかはその人の工夫次第といったところだろうか。私も実際大学1年のころは平砂学生宿舎に住んでいた。比較的私

          平砂アートムーヴメントについて書く。

          理想のおつまみとそのシチュエーションについて書く、三選です。

           むしろおつまみのためにお酒飲むことってありますよね。そもそも私の中で主食、おかず、おやつに比べ食べ物における捉え方のジャンルとして「おつまみ」というものはかなり新しい部類に入る、意識したのはお酒が飲めるようになってからだし。親などの大人が「この〇〇は味濃いね、おつまみの感じだなぁ…」と述べているのを見てあまりピンとこなかったあの頃、しかし今なら手に取るようにわかるその気持ち!健全なる魂は健全なるおつまみに宿るべき、好きな食べ物とお酒は、私の明日への活力となっている。というわ

          理想のおつまみとそのシチュエーションについて書く、三選です。

          (特に)新入生必見かも、個人的つくばのおすすめスポット三選。

           つくばは田舎である。…この土地に住んでまだ3年、若輩者のピヨ太郎ではあるが、はっきりと言い切るくらいに生活の中で感じるところがある。つくばセンターから離れるにつれ次第に街頭の数は減り、(平日は)閑散とした公園を横目に北上していくといつのまにかあたりに木々の姿が増え、なぜか森の中に来てしまった!焦り出した時にはもう筑波大学内なのである。初対面の人に筑波大ですぅと言うと、「研究都市だしすごいんでしょ」とか「ロボットが道を走ってるてほんと」というような反応をもらうことがある。あな

          (特に)新入生必見かも、個人的つくばのおすすめスポット三選。

          五美大展を見てきたので感想を書く。

          五美大展とは、都内の5つの美術大学すなわち 多摩美術大学、武蔵野美術大学、東京造形大学、女子美術大学、日本大学芸術学部 の5大学合同の卒業・修了制作展だ。 芸術系界隈はいま卒展シーズンである。この春から4年次の私にとってはいよいよ人ごとではなく、身近な先輩たちの卒展(筑波大学芸術専門学群の卒展)を見て、「来年度やるのかァ卒制…」とドキドキ動機をやや激しくしつつつくば美術館を徘徊したりする日々を送っている。そんな中、自分の専攻とは実はややフィールドが違うが、五美大展には行かね

          五美大展を見てきたので感想を書く。

          お酒を飲みながら聞くと楽しい音楽3選を紹介する。

           音楽をよく聴くほうである。洋楽オタクだった父の影響か、はたまた同じく音楽好きな友人や先輩の影響もあってか、日常的に音楽に触れることが多い生活を送っている。そんなわたくし、音楽が好きですという話をすると、「ふだん何を聴くの?」と問いかけられることがあるが…個人的にはこれが本当に難しい質問である。なぜなら「好きな音楽のジャンル」というものは個人のパーソナリティと紐つけて捉えられることが多い気がするからだ。パンクロックが好きという人と、クラシックが好きという人がいたとすると抱く印

          お酒を飲みながら聞くと楽しい音楽3選を紹介する。

          PCに貼ってあるステッカーの出自について書く。

           「芸術の学生なんだ、スゴーイ!絵とか描くんだ?」私が自己紹介をすると8割型言われる返答である。結論から言うと、芸術の学生だからといって絵を描いているわけでもない、というようなところである。私の場合、絵の具やキャンバスといった画材の代わりにPCを持ち歩いて普段生活しているようなタイプの学生だ。(芸術の学生の1日 みたいな記事もいずれ書いてみようかな。)PCで何をしているかと言われれば、レポートを書いたり、Adobeのソフトでプレゼンボードをこしらえたり、スライドを作ったり、動

          PCに貼ってあるステッカーの出自について書く。

          松屋に対しての所感を書く

           320円。資本主義が支配する現代において、これはいかほどの金額であろうか。  大学二年生の春、私は筑波大学の宿舎を脱し(敢えて「脱し」という表現を用いさせていただく)、憧れのアパート生活が始まった。とはいえお金など常に足りない状態である。節約のため自炊をしようにも面倒だったり、課題、サークルがあったりと意外と忙しい。そんな中、道路を挟み私の家の斜め向かいにある「松屋」との付き合いは始まった。今回はそんな言わずと知れた定食チェーン店「松屋」、それは私にとって何なのか。思って

          松屋に対しての所感を書く

          帰省中にした飲み会の様子をできる限り思い出す。

           こんにちは、春です。あけましておめでとうございます!新年だし、何か新しいコトを始めたいなと思い、noteをやってみようかなと思います。別に「毎週投稿!」とかいう感じでもなく、気が向いた時につらつらと書いていこうと思っていますので、みなさんの任意の待ち時間や空き時間などにお楽しみ下さい。よろしゅう。   みなさん、お酒は好きだろうか。私はというと、今回の記事を最後まで読んでくださればお分りいただけるはずだ。今回はそんなアルコールドランカーの私が、この前の帰省中にした飲み会が

          帰省中にした飲み会の様子をできる限り思い出す。