日常の対義語は? 『ぼくの死体をよろしくたのむ』を読んで。
コピーライティングを仕事にしていると、「なんでもなさそうなことをおもしろく書いてほしい(要約)」といった要望がたびたびある。
しかしながらこの場合、なんでもなさそうなことを、あからさまな虚飾によって見所のある言葉に構成することは、ほとんどない。
物事に二面性を求めるコピーライターの性(?)が作るフィルターを通せば、面白くないものを探す方が難しいからだ。
正義の反対には不義が、美点の反対には欠点が、生の反対には死が存在するように、実際にはなんでもないことの反対、というか裏面