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家庭教師と個別指導塾について。

家庭教師や学習塾を活用することは、子どもにとって良いことかもしれない。学校の外で学んでいる児童は、そうでない児童と比べて学力が高い傾向にあるらしい。しかし、保護者にとっては、家庭教師や個別指導塾には「お金」も絡んでくる。今日は、家庭教師と個別指導塾を、特に料金設定の妥当さという切り口から考えていきたい。

私の家庭教師経験

私は、大学1年生〜大学院2年生まで6年間、家庭教師をやっていた。幼稚園児から高校3年生まで、合計で10名ほどの子どもたちを見てきた。学習障害のある子どもから、医学部志望の高校生まで、色々な子どもたちを教えてきた。中には、小2〜中1まで6年間継続して見てきた子もいる。学生アルバイトの代表ともいえる家庭教師だが、私が多くの学生たちと違う点は、全ての子どもたちを、個人契約で教えてきたことだ。

私が個人契約だった理由は、お金儲けがしたいとか、雇われたくないとか、そんなことではなかった。たまたま、保護者や知人からの紹介で生徒が増えていっただけだった。しかし今思えば、保護者が自分に対して支払うお金と、自分が提供できる価値とのギブアンドテイクがうまく成り立つのは、個人契約しかないと思う。

大手の家庭教師

大学1年生の7月に、知り合いの知り合いに頼まれて家庭教師をやり始めたのがきっかけだった。初めての家庭教師は、1回90分月4回で8000円という料金設定だった。これは、他の家庭教師と比較して、格段に安い料金だと思う。

この時、私の時給としては1400円くらいだった。時給は、大手の家庭教師と大差ない。それでも大学1年生の私なんかに、時給1400円も払ってくれる人がいるというのは、感激することだった。

しかし、大手の家庭教師を利用すると、保護者は1回90分月4回で16000円払うのが普通らしい。同じ大学生に教えてもらうのでも、大手か個人契約かで、保護者の払う金額は2倍にも変わるのだ。しかも、実際に学生に払われている分は時給1400円くらいで、残りは家庭教師の会社に入っている。保護者も学生も損をする構造ではないかと思ってしまう。

フランチャイズ個別指導塾

大学3年生の頃から、私の時給は2000円程度となった。個人契約なので、時給は保護者との何となくの合意で決まる。それでも、1回120分月4回で16000円。これは、フランチャイズの個別指導塾より安い金額だと思う。

フランチャイズの個別指導塾には、多くの学生アルバイトがいる。ほとんどの場合、マンツーマン指導ではなく、1対3指導。さらに、入塾金が20000円ほどかかり、教材費で年間50000円以上取られることも少なくない。しかも、送り迎えまで保護者の負担だ。教えている学生も、時給1200円ほどしかもらっていなくて、残りは個別指導塾の会社に入っていることになる。保護者も学生も、少なからず搾取されている状態かもしれない。

私の個別指導塾経験

個別指導塾について否定的な意見を述べたが、私も個別指導塾で教えていたことがある。知り合いの知り合いに頼まれて、個別指導塾を引き継いでほしいと言われたのだ。フランチャイズではなく、完全に個人の個別指導塾だった。ちょっと任せるという程度の引き継ぎではなく、学習指導はもちろん、月謝の管理や日程調整、戸締りまで、全て私一人でやることになった。そこの経営者が、急に入院することになったからだ。あまりに急だったので、そこの経営者に会ったこともなく、特になんの説明もされず、ある日突然放り込まれた形だった。本当に完全な引き継ぎだった。

1回につき4〜5人の子どもがきていたので、個別指導という割には賑やかだったけれど、1回120分月4回の指導で、月謝は8000円。大手の個別指導塾と比べて、格段に安い料金設定だ。特別な教材はなかったが、この料金設定はおそらく、保護者も納得できるものだったし、私も自分のやっていることと月謝を比較して、妥当な金額だと思えた。

1年ほど任されたのち、そこの経営者が他界してしまったので、塾を閉めることになった。しかしその間に、12名の子どものうち誰一人塾を辞めなかったことを考えると、適切なギブアンドテイクができていたのかなと思う。その後、一部の保護者から依頼があり、一部の子どもたちを家庭教師という形で引き継ぐことになった。

料金と指導が見合っているか

大手家庭教師やフランチャイズの個別指導塾にも、学習指導に精通したプロ先生がいることは確かである。しかし、そういうとても優秀な先生に偶然当たる確率は低いかもしれない。一部のフランチャイズでは、とても優秀な先生に担当してもらうためには、追加料金が必要になることもある。大手の家庭教師やフランチャイズの個別指導塾は、普通の大学生が教えていることがほとんどのようにも思う。

確認すべきなのは、料金と指導とが本当に見合っているかどうか、ということだろう。会社に搾取される構造になっていないかどうか、考えてみる必要があるかもしれない。

個人契約の信頼性

それでも、多くの人が高い料金を支払って大手の家庭教師やフランチャイズの個別指導塾を選択するのは、おそらく個人では信頼性が欠けるからだろう。個人の家庭教師や塾の場合、本当にこの人に子どもを任せて大丈夫なのだろうか、変な塾ではないだろうか、という不安は少なからずあると思う。料金の適切さを維持しつつ、確実な信頼性を持った家庭教師や個別指導塾が、もっとあったらいいなと思う。


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haru:地方と教育を考える

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1995年生まれで、ずっと地方在住 * 小学校の先生 → 発達障害児の学習支援|教育学修士 * 専門は理科 * 特別支援免許を取得中 →→→地方と教育の現状や課題を、自分の経験を基に書いています。※ご意見などありましたら、気軽に絡んでください🌸✨