冬日和 サッカーないのに 飛田給 - サンフレッチェとわたし43

　シャッターの降りてる味の素スタジアム、その前を素通りしていく人の波。波は武蔵の森総合スポーツプラザへと引き寄せられてく。みんな声優さんのライブがお目当て。いいライブでした。

　それにしても。たかだかサッカーがないだけで、こうも見向きされんもんかね味スタさん。ゲートの前は、いまや開場を待つ我々オタクたちのたまり場になりさがり、スタッフさんの「ここで立ち止まらないでください」という拡声器越しの訴えが鳴り響いてるだけ。あんだけデカい図体が、まるでだれの目にも映ってないかのよう。

　なんだか意味もなく悔しくなって、思わずiPhoneのカメラを構えた。

　ひいきのチームのスタジアムでもないのになにしてんだか。

　味スタは、渋柿でも食わされたみたいなゲームにもちょいちょい出くわすけど、美しい思い出も多い。前田俊介の、Jリーグ初ゴールとそのあとのカズのゴールをお膳立てしたフリーキックを目の当たりにしたのもまさに味スタだし、パクヒョンジンの直接フリーキックなんてのも試合が恐ろしく渋かっただけに、見ていた景色ごと思い出せるぐらいだ。

　ほかにも知り合いの東京サポーターと藤山竜仁の背番号８を拝みにいったり、馬場憂太の１トップを目撃したりもした。清水商の三浦文丈は地道でカッコよかったな。果敢に挑む出たての河野広貴もちょくちょく見に行ったっけ。

　そんな、味スタのことをふりかえりながらのイベント終わり。歩道橋の上で、飛田給に向かう人混みの中に埋もれてた。最近バスで帰ってたからこの混雑をすっかり忘れてた。駅、遠っ。