君は高気圧

ある朝君が
蛇口をひねると
僕の世界が流れて出た
慌ててすくって飲み込む君の
冷えた右手にキスをした

ベーコンエッグの焼けた匂いが
やけに綺麗にみせるから
いつもは言わない好きだよを
今朝はお洒落に言えたかも

溶けるバターと同じ速度で
僕らの日々は進んでて
見えなくなるほど透明な
時間を愛と呼んだのさ

大人のフリしてブラックを
しかめっ面して飲む君と
朝日が僕を照らすから
君はいつでも高気圧
僕の心の高気圧

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