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細い注射針のように

何もない、なんてことはなくて
僕らはちゃんとここにいる
ここにいなければよかった。と思う時間でさえ
痛覚が存在を証明し続ける
おやすみ、の後 目をつむったまま
二度と朝が来ないことを想像する
少しだけ怖くて 少しだけ幸せだと思う
希望はいつもここにあって
僕らのまぶたをこじ開ける
全身の筋肉痛を、偏頭痛を呼んでくる
それを希望と呼びたくなくて
平凡とか、普通を愛しすぎている僕ら
だって、ただ、もう
痛いのは嫌なんだ

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