プロポーズ

特別なんてことは無いよ
いつもと同じ朝
淡いコーヒーの薫りと
少し焦げたトーストの朝

朝起きて1番に
君はカーテンを開けるね
まるで
そこに朝が来てることを
確かめるみたいに
そんな君の癖も全部
いつもと同じ朝だよ
特別なんてことは無いよ

特別なんてことは無いよ
ただの煮込みハンバーグ
少し形が崩れて
不細工なのは許してよ
美味しいと笑う君に
少しキザな手紙を読むから

特別なんてことは無いよ
ただのアルバム
これまでの僕らと
これからを刻むための
最後のページには
味気ない紙を入れたよ
ペラペラで頼りない
この紙に託すのは

特別じゃない日々を
生涯君のとなりで
笑いながら泣きながら
過ごすための権利と

特別じゃない僕が
世界で唯一、君に
愛されて生きる特別な
男になる権利を
君を愛する資格を

特別じゃないこの世界に
宣誓する言葉
一生かけた誓い
特別なんていらないから

僕と結婚して下さい

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