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ベートーヴェンを毎日聴く148(2020年5月27日)

『ベートーヴェン/三重唱「おののけ、背徳者よ」op.116』を聴いた。

この作品、初演は1814年に交響曲第7番、第8番などの初演と同じ公演で行われたが、作られたのは、それよりかなり前の1801~02年のこと。作品ができてから、交響曲第1番や第2番の初演の際も含め、その機会を伺っていたようだが、演奏されないまま時が過ぎていった。

作曲は、その時に師事していたサリエリからの提案であったようだ。すでに作曲家として名前が聞こえ始めていたベートーヴェン。まだ作品は器楽曲が多く、声楽を伴う作品を勉強するためにサリエリの元に通った。

サリエリは当時、ウィーンを始めヨーロッパで名を轟かせていた作曲家。特にオペラは人気を博していた。当時の作曲家としてはオペラは作れないといけない。なのでベートーヴェンが通った目的は、将来オペラを作ることであったであろう。

結果的にはオペラはひとつだけになったが、この作品や他の声楽を伴った舞台作品を聴くと、「フィデリオ」以外のオペラが作られていたらなぁ、と思ってしまう、それほど完成度が高くドラマチックなものが多い。

(記:2021年1月27日)

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