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ベートーヴェンを毎日聴く288(2020年10月14日)

『ベートーヴェン/「声高き嘆き」WoO135』を聴いた。

この作品の詩はヨハン・ゴットフリート・ヘルダーによるもの。ゲーテにも大きな影響を与えるほど、ドイツ文学においては重要な人物だという(わたし自身は良く知らなかった)。

ベートーヴェンの憧れの人物であったゲーテにも影響を与えた、ドイツ文学における重要人物であれば、ベートーヴェンはもちろんヘルダーを知っていたことだろう(直接会ったというわけではないだろうが)。

きじ鳩よ お前は大きな声で鳴いて哀れな人々の唯一の慰めを奪う。私もお前のように悲しいのだ。・・・お前には声高な嘆きが与えられたのに、私には沈黙の悲しみしか与えれれていないのだ!

ピアノの前奏はきじ鳩の鳴き声を模しているのだろうか。

前回、ゲーテの詩に4つの曲を付け、そのうち3曲は「ト短調」であることを紹介した。

この作品は「ハ短調」である。

ベートーヴェンの短調と言えばまず「ハ短調」を思い出すのである。交響曲第5番「運命」、ピアノ・ソナタ「悲愴」に「月光」、ピアノ協奏曲第3番、と主要作品がこの調性で書かれている。

なのでベートーヴェンの悲しみを表す曲としては、やっぱり「ハ短調」が合っているように思うのである。

SichiRiによるPixabayからの画像

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