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2つの建設会社におけるパワハラと、業界としての対策

1.建設会社におけるパワハラ
1)青森県の建築会社

6月に報道された、この2つのニュースをご覧になった方は多いのではないでしょうか。

青森県の建築会社においてパワハラを苦に自殺した会社員の男性遺族が会社を提訴したというものです。

・「賞状」を「症状」として、文面も対象者を馬鹿にした内容
・メールで罵倒

それぞれ証拠もメディアで公開されているので、間違いはないでしょう。

パワハラの内容は、指導や育成、発破をかけるなどの「つもり」すらなかった、ただの幼稚で卑劣ないじめです。

パワハラがあったのは2018年以前のことです。
遺族が提訴したのは今年のこと、社長が遺族に謝罪したのは報道があってから。

この謝罪も、遅すぎです。
本来なら社員が亡くなった時点で、遺族に謝罪し何等かの誠意ある対応を見せていて当然です。メディアで社名、社屋の写真が出てから急に態度を変えているように見えます。

今回の事件は氷山の一角にしか過ぎないと思わざるを得ません。


2)飯田グループホールディングス

戸建て分譲最大手の飯田グループホールディングスにおいて、社長のパワハラが報道されました。

昨年就任した社長の公私混同やパワハラを批判する告発文書が監査役などに送付されたとのことです。

【公私混同】
自宅の施工・妻の通う教会の施工。
これを、公私混同で実施したというもの。自宅は休日も関わらず従業員を酷使、教会は数百万円の赤字が出ている。

【パワハラ】
常態化しており、多くの従業員が退職。恐怖心から報告ができずガバナンスが効いていない。

上記Yahoo!ニュースより

パワハラは公私混同や従業員との距離の取り方が近すぎることなどから発生することもあります。

2.業界としての対策

もちろん建設業界の会社がすべてこのような体質ではありません。青森県の会社、飯田グループホールディングスで起きた事件は、心ある経営者なら「おかしい」と思うでしょう。

建設業界は職人気質の方が多く「見て覚えろ!」という世界で、未だに語調がきつかったり、他から見ると、ハラスメントか指導かわかりにくいかもしれません。

ただし、その分、業界としてマネジメントを学んで指導・育成をしっかりやっていこうという流れが強くあります。

住設メーカー大手のLIXILやTOTO、YKKなどは、ビジネスパートナーである工務店向けに講座を安価で数多く提供しています。
その中には建設技術のことだけではなく、マネジメントの研修も用意されています。
従業員が多い会社、若手がいる会社ではかなり活用されているように思います。

また、全業界対象の2代目を育成する研修会などでは、建設会社の2代目の方が多く見られます。

また、当協会の取り組みとしても、リフォームを行っている工務店の経営者様が集う業界団体に研修のご提供や、対策をしっかり行っているかの調査を行うなどしています。

リフォーム産業新聞
「『全加盟店がパワハラ対策を』HORP、日本ハラスメントリスク管理協会と連携」
https://www.reform-online.jp/news/administration/20558.php
 (2021/12/06)

一部の会社が起こしたニュースを見て、建設業界全体の話とは思わず、就職先として、取引先としてフラットに見ていただきたいと思います。

「見て覚える、身体で覚える」から科学的な指導方法、根拠のあるマネジメントにシフトしてきています。

他業界に比べても人間関係が良く過ごしやすい業界になるよう、当協会としても尽力したいと思います。

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