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朝のマインドフルネスと茶禅はいかが?

東京・白金台に約1万坪という広大な庭を持つ、八芳園(はっぽうえん)。結婚式場やレストランとして有名ですが、こちらで朝の庭園散策&茶禅が開催されているのはご存知ですか?
「木曜日の朝は八芳園の朝のマインドフルネス庭園散策&茶禅休憩時間」は、その名の通り、毎週木曜日の午前中に八芳園で行われている企画です。ご縁をいただき、私も体験してきました!

八芳園の歴史

回遊式庭園の中庭。(2021年12月上旬)

まずは、八芳園の歴史の説明から参りましょう。八芳園は、東京都港区白金台1−1−1という、住所を見ただけでも縁起の良い東京の一等地にございます。
白金台という土地は、江戸時代初期、徳川家康の側臣である大久保彦左衛門のお屋敷でした。彦左衛門が亡くなったあとは、島津藩の抱屋敷や松平薩摩守の下屋敷となり、明治時代になると、渋沢喜作(渋沢栄一のいとこ)が所有していました。そして喜作が大正4年に売りに出したところを、実業家・政治家である久原房之助(くはら・ふさのすけ)が購入することとなります。久原先生は、かねてから大庭園を作る構想があり、日本各地から名木や名石を取り寄せて庭園を作りました。それが後の八芳園につながります。

庭園散策とマインドフルネス

さて、「木曜日の朝は八芳園の朝のマインドフルネス庭園散策&茶禅休憩時間」は、八芳園のロビーに朝10時集合。点呼のあと、八芳園を熟知している講師の石山敏朗さんの案内で庭園へ。自然や歴史の説明を受けながら散策し、竹林では歩く瞑想を行います。

参加者を誘導する石山さん。(着物で仕立てたジャケットが、自然に溶け込むようで素敵です)
竹林の中、歩く足の動きに集中します

朝の澄み切った空気の中、聞こえるのは鳥のさえずりと風の音、そして竹林を歩く足音だけ……。

竹林を抜けて頭上を仰ぐと、青空と紅葉が

都会の真ん中で、このような体験ができるのは大変貴重ですね。(取材に伺ったのは2021年の12月。最後の紅葉も楽しめました)

数年前に米国から逆輸入された「マインドフルネス瞑想」。一度は聞いたことがある、という人も多いと思いますが、もともとは仏教の「止観(しかん)」という瞑想法から来ています。
「止観」を簡単に説明すると、一つの対象に集中して心の動きを止め、その心の働きを観察することです。過去や未来の心配事、外部からの情報に気を取られることなく、「今ここ」に意識を向けます。自分の感覚や感情を観察することで、穏やかな心の状態が育まれていきます。

江戸時代の自然を残す、回遊式庭園

八芳園の庭園は、池を中心とした回遊式庭園です。昔はこの付近の丘陵地帯に池があり、その池から流れていた川の跡を池にしたのだそうです。

新潟産の美しい錦鯉が優雅に泳いでいます


庭には丹念に手入れされた盆栽もずらりと並んでいます。樹齢500年以上の逸品も。

「真柏」樹齢約525年
「姫柿」(樹齢約105年)

庭を散策したあとは、いよいよ茶禅の時間です。茶禅で使用している、茨城県北の奥久慈茶と八芳園とは、歴史が刻んだ不思議なご縁がありました。

次回の「茶禅休憩でデジタル・デトックス」に続きます〜!


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