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映画感想文

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主に邦画です。月に5本以上は観ます。ヒューマンドラマ、恋愛映画、ヤンキーものが好きです。
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記事一覧

"人生"という広大なテーマ。でも大切なことはすぐ身近にある【ブラッシュアップライフは最高】

今期最高の…というか28年間のドラマの中でもトップ5には入るくらいのドラマに出会ってしまった。 主人公の"あーちん"(安藤サクラさん)が人生を何度もやり直して、大切なものを見つけていくお話。 最初は、不運にも30代前半で一生を終え、来世の生命を『人間』にするために今世をやり直し徳を積んでいく…という流れ。何度かやり直す物語なんだろうな、最終的には人間として生まれ変われるのかしら〜なんて思っていたが、それは全く違った。(そもそもバカリさんがそんな脚本書くわけないやん、わたし

大切なものはいつだって手の中にあって、消えてしまいそうなほど淡く、もろい。【かそけきサンカヨウ】

 両親が離婚という境遇の陽。学生のうちから家事を担当し、父親を当たり前のように支える彼女は、同級生の子達よりも自然と大人びていて、そして我慢をすることが増えていったのだろうか。友達といても、家族といても複雑そうに笑う子供に、大人はどんな言葉をかけてあげるべきなのだろうか。  父親の再婚相手の連れ子として年の離れた妹ができたときに「うまく言えないけど、嬉しいと思った」と言っていて、そういうのいいなと思った。  「自分には何もなくて、輝いている人を見ると距離を感じてしまう」っ

キラキラと輝くものと苦しいこと。共存する『世界は今日から君のもの』

訳あって休職中のわたしの平日は、もはや世間の平日とは切り離されたようなもので、 朝からPCに向かう彼の生活音を耳に入れながらもお昼すぎまで布団の中で過ごすことも多い。 のそのそと起きて身支度と軽い家事をして、やっとわたしの1日が始まる。 海まで散歩へ行く日もあれば、料理をする日もあるし、なにもせずにソファで時間が流している日もある。 とある日の夕方、エモめの映画が観たいと思い、テレビをつけてAmazon primeビデオを漁っていた。 primeビデオは各作品、予告が観れ

一切の嫉妬や邪念が消え去った。運命的な映画との出会い。【映画『そして、バトンは渡された』】

 映画『そして、バトンは渡された』  昨年12月に観に行ってきた。すこし日が経ちましたがnoteにも残しておこう。  前情報は「血の繋がらない親子の話」ということだけ。  わたしの中でどの部分が反応したのか、上映開始当初は観る予定がなかったこの作品、ある日突然ピンと来て映画館のスクリーンで向き合わなければと思い、足を運んだ。(ひとり映画の場合はだいたいこの直感型パターンで観に行く) ※ネタバレあるかもです。ご注意ください。 〜STORY〜 一言で語れない『親子とは』 あ

やめたとしても終わらない、いまはずっと道の途中。〜映画『火花』を観て〜

遅ればせながら、ピース又吉さん原作の『火花』を観ました。 あらすじは毎度の如くここでは割愛しますので、 気になる方は原作やあらすじをご覧くださいませ…! お笑いコンビを組む駆け出しの芸人・徳永(菅田将暉くん)は、あるとき営業先で出会った年上のコンビの漫才に衝撃を受ける。彼はそのコンビのボケ担当・神谷(桐谷健太さん)に弟子入りを志願。神谷は受け入れる条件として自身の自伝を書くことを命じる。2人は仕事がなくとも刺激的な日々を共に過ごしていくが、やがて徳永の仕事が増え、2人の間

毎週心を揺さぶられた『コントが始まる』わたしもフラグ回収型人生を歩むと心に決める。

毎週夢中になってテレビにかじりついていたドラマが最終回を迎えた。 我が家にはレコーダーがないので、毎週見逃さないようその時間には家にいて、食事やお風呂を済ませて、フリーな状態にならないといけなく、そんな風にハマったドラマは久しぶりだった。 主演の菅田将暉くんはじめ、同世代の豪華キャストが終結した 人生・生き方を考えさせられるようなリアルなドラマでした。 遅ればせながら、どうしてもこの作品については noteに残しておきたいと思ったので投稿します…!(興奮気味) 本当は1話

映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』|哀しさと残酷さと感動と。

映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』を観てきました。 (佐藤健くんファンのわたしとしたことが『The Final』のほうは見逃してしまった…) あらすじや概要なんかはなにも下調べせず 過去作の記憶だけを頼りに映画館へ。 もうね、 すっっっごいよかった(泣)(泣)(泣) これまでの作中の剣心と重ね合わせれば合わせるほどに哀しすぎる剣心の過去、 幕末期のそれぞれが持つ正義のカタチ、 憎しみと慈しみは表裏一体という言葉の通りの恨みと愛情の連鎖。 舞台は

映画『劇場』|やさしさってなんなんだろうと考える

先日Amazon PrimeVideoで『劇場』を観た。 ずっと観ようと思っていて、やっと時間が取れたので一気観。 又吉直樹さんの恋愛小説の映画化作品。 主演は山崎賢人くん、ヒロインは松岡茉優ちゃん。 役作りでひょろっとした体型に髭を伸ばした山崎くんは普段の印象とはまるで別人、年齢よりも大人びて見えていた。 松岡茉優ちゃんの穏やかな声色と笑顔は、純粋無垢で天使のような沙希の役にぴったりだった。 (あとで行定監督のインタビューも読み漁ると、ふたりとも役作りに本気で取り組んだエ

ディズニー映画「シュガーラッシュ」シリーズの魅力を全力で語る

※今回は好きなものについて語っているため、大変アツい自分語りとなっております。ご注意ください。 『あなたの一番好きな映画を教えてください。』 そう聞かれたら、なんと答えますか? ”一番好き”とひと口に言っても ・人に薦めたい作品 ・自分の中で最高の作品 ・思い出の作品 と、いろいろと紹介の仕方やジャンルによって 作品は異なるかもしれませんがー… 素のままで話せる相手に聞かれて忖度なしで答えられるパターンを 想像して答えるとします。 わたしはタイトル通りこちらの作品なん

映画『花束みたいな恋をした』の余韻がすごい。

先日ひさしぶりにひとり映画をしてきた。 選んだ作品は『花束みたいな恋をした』。 ちなみにこれを観に行く前日まで Amazonプライムビデオで『カルテット』にドハマり。 そして『花束みたいな恋をした』の作品について調べていたら ふた作品とも 脚本家・坂元裕二先生 土井裕泰監督のタッグ作品 と知りこれはもう観るしかないと鑑賞大決定の経緯がある。笑 (これも奥深くて面白いからおすすめ…。) 観た感想をシンプルに申し上げると 観に行ってよかった。とてもよかった。 …いや、「

大切なことに気づかされるシアワセ|『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』を観て感じたこと。

 タイトルの通り、先日観に行ってきました。  僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46  欅坂46はデビュー当時から『不協和音』『風に吹かれても』まではよく曲を聴いていたし、  ”けやかけ”(『欅って書けない?』byテレビ東京)も毎週追って観てたのですが(ちなみにぺーちゃん推し)、  なぜかここ数年離れてしまっていて、  毎年年末に紅白歌合戦で観たり、YouTubeで流れてきた動画を観たり、カラオケでサイレントマジョリティーを歌うくらいになっていました。