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ーThe Sunrise on New Year's Dayー

ご来光は意外な位置から発せられた。

溢れかえる人びとはわずかな時間で消え去り、あとに残った者が、ほんとうの朝がやってくるのを待っていた。

手を合わせて祈る少年、軽いストレッチの後でイヤホンをして瞑想する異国の男性、マシンガンのようなカメラをかまえる老人。
誰に祈り、なにが響き、どんな光を捕らえるのだろう。

誰もに等しく降り注ぐ、真新しい陽光。

まばらになってできた空間、木製のベンチに腰掛けてレンズを覗く。
支える手が疲れて力を抜くと、きんと冷える大気を突き抜けて太陽が届く。
眼を瞑りたくなることを理解する。
身体をめぐり、精神を立たせる。

空港島までの街道沿い、オレンジ色の街頭がきれいだった。
管制塔が見えるころ、旅が始まる。
水平線より手前、点々ときらめく滑走路の誘導灯。
西豪州も、東豪州も、西海岸もみな同じ光景。
夜明け前の空路の案内。

アナウンスが流れる。
しっかりと聴き取れる。

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