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ウチナーのこころ、アロハのこころ

右目にだけ、経過観察を要する疾患がある。日常生活にはなんの支障もない程度の、爆発しないであろう時限爆弾。半年に一度の眼底検査、昨年の暮れに手帳にメモをしておいた。

自分を疑うことの重要さを知る機会となった。

記入した日付は一日ずれていた。

受付機のエラー表示、天気は雨、車はない。

思い切って、美しい新築の外来ロビーで時間を過ごすことにした。なにも待たずにタンブラーの珈琲を味わいながら、人々を眺めた。行き交う個人たちは、なんだかみんなのんびりとしているように見えた。

iPadを開いてなにか仕事をしようとして、やっぱりやめてたらたらとネットサーフィンをしてみた。

こんな時間はひさしぶりな気がした。

小音量のイヤホン、BGMはネーネーズ。南の島の音階と、流れるようなやわらかい方言。

音楽学的にはよくわからないが、ハワイアンの音楽にも似たリズムと世界観が漂う。歌詞に込められた平和への願い、難局あっての楽園への想い。

病院は苦手だ。
生と死が濃すぎる。
そう思い込んで、足を運ぶことを避けがちな毎日。スケジュールミスのお手上げで、力が抜けてそこに佇むと、思いもよらない雰囲気を味わうことにつながった。

お見舞いの人、闘病の人、営業の人、医療の人、
くつろぐ用に創られた空間で、人々は案外、思い思いに羽を休めている。

よく言われることだが、景色の見え方は構えしだいなのかもしれない。

音楽も、空間も、色も形も香りも、快適なものを、人間は生み出せる。そこには、生まれる人の、逝く人の、生き抜く人の幸福を願う想いが満ちている。

沖縄でいわれるウチナーのこころ、
ハワイでいわれるアロハのこころ、

きっと、みんなのなかにある。

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