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失敗しない人事評価制度づくりのポイント

「人事評価制度を取り入れたいけれど、どうすればよいかわからない」
「導入したけど、形式的になっている」
このコロナ禍でリモートワークやテレワーク、時短営業など働き方改革が一気に推し進められる結果となる中、そんなご相談も増えてまいりました。
新年度に向けて人事評価制度の導入や改正を検討されている方に、失敗しない人事評価制度づくりの目的について綴ってまいります。

人事評価制度が失敗する理由

人事評価制度と聞くと社員の報酬や昇給・昇格に直結する人事考課を目的とした制度と解釈されている方も多いのではないでしょうか?

人事評価制度の本来の目的は、社員のもつ能力が発揮され、組織の宝であり資産としての人財育成につなげ、組織のビジョンを実現するための企業文化をつくることです。単に評価を賞与や昇給等に反映させるもので終えてはいけません。

人事評価制度が上手くいかない理由の多くは、評価者の主観に影響されるため双方の納得感を得るのが難しいことにあります。つまり公平性が担保されにくいということです。例えば評価シートに自己評価と上司の評価に差異があった場合、評価者の評価が優位となりその評価結果などの内容が不透明なことも多いからです。

評価の手続きとして、評価視点や評価軸が評価者と被評価者間で共通理解されていないということも原因となるひとつです。その上、評価者がトレーニングされてない場合も多く、結果的に不満や不信感をあおってしまいます。

そもそも人を評価する・評価されることに慣れていない文化の場合、仮に形式的な人事評価と導入しても、評価のズレが組織への不満や不信感を抱かせ
離職や転職を促すことにつながる場合も少なくありません。

失敗しない人事評価制度のための3つの目的

効果的に人事評価制度が運用されるためにも、人事評価を以下の3つについて目的の違いによる効果を整理してみました。

1.処遇を決める!

給与や賞与をどう分配するかを決めるための評価です。給与規定とも連動しますが、どう頑張れば処遇が良くなるのかが明確だと外発的な動機づけにもつながります。逆に基準があいまいだと社員の不満や離職の原因にもなります。

2.人財を育成する!

人財の育成が組織の成長へと連動させるための評価です。組織の求める役割や業務において、どんな能力や技術が必要かを明確にすることで内発的な動機づけを促します。人財を育成する姿勢は社員の満足感を高めるため、組織エンゲージメントがあがり、離職予防や生産性の向上につながります。


3.組織文化を創る!

社員が組織の価値観や行動規範に合致させるための評価です。成長し選ばれ続ける組織であるためには「バリュー」や「クレド」といった組織独自の価値観や行動規範が明確に示されています。組織文化は、外部へのアピールでありブランディングです。採用難、人手不足の現状においても組織文化にマッチしたより良い人財確保につながります。


評価する側もされる側も、その人事評価制度の目的がどうあるかで、導入自体が、評価・被評価者の関係性を損ねたり組織への不信感や不満を募らせるものです。失敗しない人事評価制度づくりのために、目的に沿った評価基準と評価項目を設定しその上で、評価実施後のフィードバックを適切に行うことも重要です。評価実施後のフィードバックについては、また次回お伝えいたします。

組織の価値観や行動規範にそった組織文化につながる人事評価制度づくりを
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