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一覧性の確保

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既出の歌と連作をまとめています。
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2021年1月の記事一覧

象徴として

「骨と歌。燃えても残るものふたつも持ってるなんて幸せだよね」

存在の暴力性を可視化する右手を挙げてただ立つことで

「はなびら」と声に出すたびまとわりつく 美しさそのもの、という呪い

火葬場にたなびく系の旗を持ち超走ってる子供らの声

柴犬と珈琲 名前だけで降りる駅を決めては無駄にした日々

思い出のいくらでもある七年にアムールトラが寝そべっている

人前で覚悟を見せる仕事ですあなたがやってる

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生きていこうね

十階から落ちたケーキがまだちゃんとケーキのあいだに生きていこうね

あそぶなと貼り紙のあるシーソーにお前は満足できたかと問う

冷蔵庫に空っぽの写真立てを入れる役立たずのまま冷えてほしくて

傘のなか赤茶けた水この色は不本意の色さわりたくない

カーテンに言葉そのものの影があり、風にゆられてつかまえられない

だれひとり裏切り者の顔をせずにアップルパイを分け合っている

この街の夕暮れ時のゆかりな

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水の中と水の外で

すくわれるときに感じるのだろうか金魚らは錯覚の自由を

幾千の目が目が目がこっちを見てるしらすのパックに許しを乞うた

マグカップにメダカを入れて上から見る ゆっくりホットコーヒーを注ぐ

どうしても水の外でしか生きられない、そう泣きじゃくる君を笑った

骨だけで泳ぐ魚の水槽にネオンテトラを入れる(やさしい)

讃美歌もたまに溺れる湖で朝のくらげもちょっと溺れる

手術痕を緋鯉のように泳がせて君は

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