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牧山凱都
2021年1月19日 20:37
「骨と歌。燃えても残るものふたつも持ってるなんて幸せだよね」存在の暴力性を可視化する右手を挙げてただ立つことで「はなびら」と声に出すたびまとわりつく 美しさそのもの、という呪い火葬場にたなびく系の旗を持ち超走ってる子供らの声柴犬と珈琲 名前だけで降りる駅を決めては無駄にした日々思い出のいくらでもある七年にアムールトラが寝そべっている人前で覚悟を見せる仕事ですあなたがやってる
2021年1月3日 12:11
十階から落ちたケーキがまだちゃんとケーキのあいだに生きていこうねあそぶなと貼り紙のあるシーソーにお前は満足できたかと問う冷蔵庫に空っぽの写真立てを入れる役立たずのまま冷えてほしくて傘のなか赤茶けた水この色は不本意の色さわりたくないカーテンに言葉そのものの影があり、風にゆられてつかまえられないだれひとり裏切り者の顔をせずにアップルパイを分け合っているこの街の夕暮れ時のゆかりな
2021年1月2日 19:53
すくわれるときに感じるのだろうか金魚らは錯覚の自由を幾千の目が目が目がこっちを見てるしらすのパックに許しを乞うたマグカップにメダカを入れて上から見る ゆっくりホットコーヒーを注ぐどうしても水の外でしか生きられない、そう泣きじゃくる君を笑った骨だけで泳ぐ魚の水槽にネオンテトラを入れる(やさしい)讃美歌もたまに溺れる湖で朝のくらげもちょっと溺れる手術痕を緋鯉のように泳がせて君は